長期投資初心者のうちに分配金について理解しておく。
トウシル、篠田 尚子さん。今回は、長期投資初心者向けの分配金の基本的なお話。
問題が3つでています。
(問1)分配金の支払いは、利益が発生している場合のみ認められる?
(問2)分配金の額を事前に知ることはできない?
(問3)分配金の受取方法として、「受取型」ではなく、「再投資型」を選択すれば税金はかからない(NISA口座を除く)?
分配金の基本 答えは?
(1)→× いわゆるタコ足配当、元本を取り崩しちゃうのも可能です。
(2)→○ 分配金は、事後報告。
(3)→× 分配されちゃうと、元本払戻金とNISA分を除き税金がかかります。
以上、答え合わせでした。
この種の問題は、何年投資やっててもドキドキしながら考えちゃいます(笑)。
資産形成世代にとって、「分配は悪手」です。問題は、分配時にかかる税金。税の繰り延べ効果が期待できなくなります。ですので、表現が微妙になりますが、分配しないと推定される投資信託を選ぶべきでなのであります。
最近は、配当込み指数に連動するファンドが、あたりまえのごとく、たくさんあるのは、うれしい限り。
長期投資初心者のうちに分配金について理解しておく
分配金を出す投資信託にも悪くないケースがあるとしたら、
- ETFのように、あくまで、投資信託内の株式の配当に相当する分を分配するもの(タコ足分配はしない)
- 低信託報酬率であること(毎月分配型投信の主たる問題はここにある。)
- 資産形成期には分配分を自分で再投資すること。
- 副次的に、分配が出ることが、保有のモチベーションになっていること。
こんなところですかねー。
うーん、めんどくさいですね。自分で書いててあれですが、なんだか小うるさく小言を言われてる感じ(笑)。
正直、今回の記事を読んであらためて思ったのは、これらの基本を高齢の投資初心者の方にお教えする自信が私にはないなあ、ということ。10年以上前、母にグロソブがどうしてよくないのか、説明しようと試みたものの結局出来ませんでしたねー。
ぜひとも、若いうちに長期投資初心者になって、分配金について理解しておくべきなのであります。
10年くらい前までは、そのうち、財務省が投資信託の分配を義務化するんじゃないかとビクビクするような空気もあったような気がします。米国の投資信託(ミューチュアルファンド)は、4半期に1回分配があります。
しかし、今の日本の現実は、分配しない投資信託が事実上認められている格好。たとえば、金融庁お墨付きのつみたてNISA対象ファンドのほとんどが分配しない(してない)ファンドです。この好条件を利用しない手はないと思います。
コメント
いつも楽しく拝読させていただいています。さて、分配金についてですが、ETF活用術のでの記事をありがたく参考にさせていただいています。年金受給者若しくは予備軍にとって、金額は少なく、かつ税金面を考慮しても分配金は魅力です。そして、非課税枠はインデックス投信とし、ETFで日本株高配当に投資するにスタイルに至りました。今でも、その記事を読んだ衝撃(オーバーでなく)は忘れられないです。今回のブログで、その記憶が蘇りましたので、この場をお借りし感謝申し上げます。もっとも、このコメントは資産形成期の方々向けではありませんので…若い方々は間違えないでくださいね。では、良き投資を…
投稿: Haruazi | 2020年11月29日 (日) 15時04分
>Haruazi様
コメントありがとうございます。
ETFは、その欠点とされるところに妙味があるんですよね。そういえば、ETF活用術の取材でこの視点で回答したら、企画編集の方からも目からウロコ的な反応をいただいたことを思い出しました。
投稿: NightWalker | 2020年11月29日 (日) 15時27分