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2020年11月17日 (火)

相場が急上昇したときはリバランスを急いだほうがよいのでしょうか?

トウシル 篠田尚子さん。ナイスタイミングの良記事です。

相場が急上昇したときはリバランスを急いだほうがよいのでしょうか?

記事の答えは、×。

  • 相場の動向を見極めるのはプロでも難しい
  • リバランスは、追加的なリターンの獲得ではなく、あくまでもこの基本ポートフォリオの維持を目的として行うもの
  • 自身の誕生日など、毎年決まった日にリバランスを検討することをおすすめ。あまり小刻みにリバランスを実施しても効果を得にくい。

「基本ポートフォリオの維持」とは、これすなわち「ポートフォリオのリスクコントロール」です。この結果、リターンにプラスに作用することもあると言うだけの話なのであります。(リバランスボーナスと呼ばれます)

というわけで、みなさん、焦らないようにしましょう。もちろん相場が急降下した場合も同じ。リバランスの基本は、1〜3年に一度程度です。

ただし、次のような場合は、決めた時期でなくてもリバランスするべきです。

 知らぬ間に投資方針で決めた上限(下限)を超えていた…

過剰な(過小な)リスクは禁物。投資方針で、リスク資産比率のレンジを決めておき、それを超えたらリバランスという考え方です。

基本ポートフォリオの作り方のコツ

ご紹介した記事では、基本ポートフォリオのコツが述べられています。これについては、私としての意見を補足しておきます。

投資未経験の庶民が資産形成に使う程度のポートフォリオであれば、

  • よく分散された株式
  • 無リスク資産(定期預金や個人向け国債)

だけでまずは十分であり、これが基本。この2つの資産の比率を考えるだけでも相当に重いテーマであり、投資成績にも直結します。

ここから先の分散拡大は、応用です。もう少し自分なりの知見を身に付けてから、自己責任で考えるべきというのが私の考えです。

分散投資のワナといいますか、モダンポートフォリオ理論で使っている期待リターン・相関関係・リスクからなる計算モデルだと、往々にして、相関関係の低いいろんな資産を組み合わせれば組み合わせるほど、計算上の分散効果(リスクに対するリターン)が高くなってしまうという傾向があります。

キモは、期待リターンの設定にあります。

長期的な実質期待リターンをプラスと考えて良いのは株式のみで、金などのコモディティはプラマイゼロ。現時点での長期債券の期待リターンは極めて低く下手するとマイナスだと私なんかは思うわけですが、過去のある期間の実績データを使って期待リターンをプラスで計算しているケースが多いように見受けられます。(「実質期待リターン」とは、インフレ分を差っ引いた期待リターンという意味)

この辺は、見解の相違も当然ある部分なのであります。

また、基本ポートフォリオの見直しという意味では、相場が好調なときはリスクが高すぎないか、相場が低調なときはリスクが低すぎないかという視点を持つことも、長期投資を続ける上では重要なことと考えます。

Nwalkerz

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コメント

いつも楽しく読ませて頂いています。
ありがとうございます。

ポートフォリオの比率による見直しは
よく分ってきたのですが。。。
同じ属性の銘柄の変更時について
悩んでいます。

例えば。。。楽天TV(古い形式)とオールカントリ(新しい形式)など
同じ属性(全世界)を持ってるとしたとき
その上げ相場で古い形式を売って新しい形式に
付け替えようかとも考えています。
付け替えなため最終的な比率は変わりません。
付け替えをどのような概念で考えればよいか
悩んでいます。

投稿: nana | 2020年11月18日 (水) 04時56分

>nana様
コメントありがとうございます。
いくつか着眼点を含んでますので、エントリーを上げて回答しますね。しばらくお待ちください。

投稿: NightWalker | 2020年11月18日 (水) 09時42分

エントリーを楽しみにお待ちしています。

投稿: nana | 2020年12月 5日 (土) 02時11分

>nana様
こちらをご参照ください。
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2020/11/post-d42721.html

投稿: NightWalker | 2020年12月 5日 (土) 10時12分

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