資産形成としての投資を考えるには5年は短い件
はじめに
ここにインデックス投資の運用例が出ているのですが、
”いきなり10年15年のプランを考えるのもプレッシャーがありますので、まずは【5年】を目標にしてみます。”
と出てきます。・・・・お気持ちはわかります。わかりますが、5年はあまりに短すぎます(T.T)。記事に書いてある、
”マイナスの場合もありますよ!”
ここがキモ。当ブログをお読みのみなさまならよくご存じのところです。このマイナスに対する耐性を掴み取るには、資産がある程度の規模になってからの暴落体験が必要、というのが私の経験則です。そして、暴落が起きるのは10年に1〜2度。そういう意味でも5年は短い。
三菱UFJ国際投信の直販サービス、マットコのサイトに、つみたてシミュレーションがあります。このシミュレータが何気に優秀なのは、ある確率で資産運用結果の巾を持たせてあることです。ものは試しにシミュレーションしてみましょう。(ご参考サイト:mattocoチョイス)
毎月5千円、5年積み立て(つみたて元本30万円)
毎月5千円、40年積み立て(つみたて元本240万円)
40年のリスク(変動幅の大きさ)を感じます。ようやく40年かけて最低ラインが元本とトントン。これが長期投資です。
一方、5年の場合、あるケースは元本割れしちゃうわけで。ここをあきらめて、別のところからお金を工面してやりくりして投資信託を売ってしまうというなら、その投資は、単なるギャンブルだったということになってしまいます。あるいは、工面したお金で支出をなんとかして、投資信託は売らないでがんばるというなら、そもそも資産運用を5年で考えてないじゃん、ということになります。
資産形成としての投資を考えるには5年は短い
やはり、5年以内に必要になるようなお金を市場にさらして投資するべきではない、というようなことは言えましょう。
5年という期間は、あくまで、たとえば。長期投資を考えるには、何年ならいいのかは「人それぞれ」ではありますが、私的な考え方は、こうです。
- 一生運用する、という気構えを持つ。5年、10年というような期間では区切らない。
- その時々で適切なリスク資産比率を保つということをイメージし、実際そうする。
- 必要なお金は、そのリスク資産比率を意識しつつ、躊躇なく取り崩す。
- 必要なお金=キャッシュフローは、ざっくりと考えておく。人生は未定。それしかできない。
2番目が重要です。これこそが、庶民が身に付けるべき資産運用力です。
以上、長期投資はどこまでも長期で考えよう、というお話でした。
コメント
こんにちは。nightwalkerさんの少し下の世代です。将来のため数年前からNISAを少額始め、今年から本格的に積み立て投資に取組んでますが、このマットコサイト、面白いですね!盤石と思っていたS&P500が意外にリスクもあり、オールカントリーに劣後するとは驚きました。便利なものをご紹介いただきありがとうございました。でも数年前の初心者の自分だったら、このマットコを見るとリスクばかりに目が行って投資を始められないだろうなと思います。どの程度の確率で中央値に入るのか、元本割れするのがどのくらいの確率なのかが明記がないからです。まあそこまで将来は読めないものでしょうが、初心者の方はこれをみて納得して買えるのかなあ。
投稿: しろくま | 2020年10月 6日 (火) 11時13分
>しろくま様
コメントありがとうございます。
>初心者の方はこれをみて納得して買えるのかな
私は、納得できないひとは、投資してはいけないと考えます。リスクなくしてリターンなし。大人たるもの、このくらいは理解して欲しいなあと。
投稿: NightWalker | 2020年10月 6日 (火) 11時42分