シニアの運用について考える。
日経さん。QUICKリサーチ本部主幹 北沢千秋さんです。
記事は、タイトル通りです。タイトルの考え方にはまったく同意です。ただ、その実現方法については、私の考え方はもう少しシンプルです。以下は、記事とはまったく関係ない私の考えです。
私の基本的な考え方
私の基本的な考え方は、こう。
- シニアになる前にリスク資産をきちんと積み上げ、金融リテラシーを蓄えておく。
- 退職金は現預金のまま(ペイオフ対策が必要なら個人向け国債)にして、全金融資産のリスクを一気に下げる。多少の余剰現預金は、無理に投入せず、そのうち来るであろう暴落用に温存しておく。
- 培った金融リテラシーを駆使し、その後の資産運用を淡々と進める。
以上なんですけど、問題はおそらく、定年になるまでリスク資産形成をしてこなかった人です。
定年になるまでリスク資産形成をしてこなかったシニアは?
私と同世代なので、少々厳しめに書きますが、リスク資産にチャレンジするには、
もはや手遅れ
と心得ておいた方が無難です。なんで今までリスク資産形成してこなかったの〜(T.T)。手遅れを挽回する方法としては、
- インデックス投資一本に絞る。個別株銘柄やアクティブファンドの選択はあきらめる。もう試行錯誤で勉強する時間はないし、勉強してもわかる保証はまるでない。
- 投資以前に、ワークロンガー。長く働き余剰収入を獲得。リスク耐性を上げておく。
- 積立てが基本。60歳から70歳まで働けば、10年は積み立てられる。
- 投資の目的はインフレ耐性の多少の向上。けっして儲けを期待しない。
こんな感じでしょうかねー。
資産形成をこれまでやってきた人が、出口戦略よろしく取崩をする時期に、逆にリスク資産を積み上げようというわけです。「子供や孫のためと思って資産を作る」くらいのスタンスが、ほどよいのかもしれません。
コメント
>定年になるまでリスク資産形成をしてこなかったシニアは?
もうリスクは取れないですね。
それよりも確実なのはワークロンガーがしっくり来ますね。
リスク耐性もそうですが、厚生年金に長くかけ続ける事で特にリスクを取らなくても良いと思えます。
少なくとも厚生年金に入って、70歳まで(繰り下げ受給)厚生年金を積み上げる方法を取れば、42%増し+αの年金が手に入るので、それほど心配しなくても良さそうに思えます。
うちの業界では70歳を超えて働いている人は多くいます。
そうなれば預貯金や個人向け国債でも十分ですね。
投稿: takachan | 2020年8月 2日 (日) 11時58分
walkerさんと同年代と思われます、私の場合リスクはとってきました、資産形成出来なかっただけで、インデクス投資の積み立てに出会ったのが最近なのでもう手遅れ。会社からは仕事内容は現役で賃金はセミリタイヤ?資産形成できたのはインテリア層の方々だけのような気がします、
今が過渡期なのか?40代前半の中小企業にお勤めの方、仕事をまじめに働くだけでは資産形成は厳しいですよ。もちろん会社での給料は重要です。
投稿: ラキーオヤジ | 2020年8月 2日 (日) 13時28分
みなさまコメントありがとうございます。
> takachan 様
>預貯金や個人向け国債でも十分
まさに。
長くはたらく+出費を減らす+繰り下げで年金増やす。
この3点の実行の方が投資よりもはるかにシャープレシオが高いです。
>ラキーオヤジ 様
>今が過渡期なのか?
そう思います。
takachanさんのコメントに書かれているように、今、定年を迎える人は、まだ、打つ手がたくさんあります。日本はまだまだ幸せな国なんですよね。
でも、おっしゃる通り、今40代前半より若い世代は、リスク資産の形成の着手が手遅れではありません。それ故に今後、自助努力した人とそうでない人との格差拡大が懸念されます。本エントリーは、それに気が付いて欲しいという、若い世代のみなさまへのエールのつもりなんです。
投稿: NightWalker | 2020年8月 2日 (日) 15時29分
>日本はまだまだ幸せな国なんですよね
私もそう思います。
私にとっては世界で一番いい国の一番いい時代に生まれてきたと信じています。
投稿: ラキーオヤジ | 2020年8月 2日 (日) 18時36分
>ラキーオヤジ 様
これからもっと良い国になることを期待してます。投資はそこにこそ貢献するはずです。
投稿: NightWalker | 2020年8月 2日 (日) 21時28分