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2020年7月 7日 (火)

パッシブ投資の本家、バンガード社 超低コストの謎

日経 田村正之さん。「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズをひたすらご紹介するエントリー。第15回のテーマは、こちら。インデックスファンドの産みの親、バンガードの話です。バンガードって何なのという方は、一読してみてください。いや、絶対読んでおいてください。

いまや700兆円に迫る勢いのバンガードの純資産

びっくりするのが、資産額の推移です。いまや、700兆円に迫る勢い。数年前の400兆円というアナウンスがオツムに残ってたのですが、あっという間。日本の運用会社が束になっても勝てないどころか、東証一部を超える規模なのです。

20200707

バンガードのファンドはインデックスファンドだから安いのではない

バンガードの最大の特徴が、超ローコストです。勘違いしてはいけないのは、インデックスファンドだから安いのではないということ。

”実は運用資産の3割は調査費用などがかさみやすいアクティブ型投信。アクティブ型も含めた投信全体の保有コストは年0.1%で全米平均の約6分の1”

利益を株主ではなく顧客に還元する構造だから安いのです(詳しくは記事をお読みください)。

資産規模も小さく、株式会社形式の日本の運用会社では逆立ちしたって勝てそうもないのですが、最近、インデックスファンド限定で、バンガードに匹敵するローコストの国産ファンドが登場しているのは、みなさまご存じの通り。記事には、

”実は、日本の金融機関でもバンガードの在り方にあこがれている人は多い。例えば最近増えてきた低コスト投信を運用する複数の会社のスタッフから「バンガードのように投資家のためになる会社になりたい」という声をよく聞く。”

とあります。私も、とある三菱UFJ国際投信のリーダーの方から、同じ主旨のお言葉を何度もお聴きしています。

バンガードという黒船があったからこそ今がある

もちろん、株式会社のままでは、できることとできないことがあります。ローコストの構造もアットコストではなく、他の商品の収益に頼っています。ただ、この少々いびつな実現方法も「国民の健全な資産形成の自助努力に資する」という大義に免じて許されるものだというのが私の考えです。

米国のミューチュアルファンドとは違い分配金も出さないので、資産形成という観点ではバンガードより有利な面もあります。インデックス運用の品質だって、決して米国に劣るわけではありません。

でも、これもバンガードという黒船があったからこそ。ゆえに今の日本の一部金融商品の品質向上があるんですよね。

14年前のご参考エントリー↓ 

このときの私のささやかな願いは、ちょっと道筋は違いましたが、叶えられました。

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