投信に心理のワナ 新たな指標「保有者損益」で読む
日経 田村正之さん。「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズをひたすらご紹介するエントリー。第18回です。今回のテーマはこちら↓
インベスターリターンを知る
今回は、「インベスターリターン(保有者損益=IR)という指標をチェックせよ」というお話です。
インベスターリターンとは、基準価額の損益ではなく、そのファンドに投資した受益者が実際に得た平均的なリターンのこと。資金が流入した時期は比重を高く、流出した時期は低く評価して算出します。なので、
- 高値買いや安値売りをする投資家が多いと、基準価額の増減よりも低くなる。
- 安値で仕入れて高値で売る投資家が多いと、基準価額の増減よりも高くなる。
という特徴を持ちます。記事では、投信が悪いのではなく、投資家の「心理のワナ」が原因、としています。いわば、そのファンドの投資家、あるいはそれを売る販売員の投資行動の成績表とも取れる指標なのです。
とは言え、総じて売る人ばかりになるから株価は下がり、買う人ばかりになるから株価は上がるわけで。そうじゃない投資家というのは、逆張りのできる優秀な投資家となりますが、記事では、タイミングをあてられない普通の人の場合は、
「下手に売買を繰り返さず、ずっと持ち続けるか、あるいは積み立てで買い続けることが大事。そうすると、高値で買って安値で売ってしまうような、心理のワナがもたらす失敗を減らせる」
という、モーニングスターの朝倉智也社長のご助言を紹介しています。
さて、ということで、今回のエントリーでは、そのモーニングスターさんのサイトの情報から、我が家の積立ファンドのインベスターリターンを見てみましょう。(モーニングスター各ファンドの「リターン」タブをクリック→「インベスターリターン」をクリックすると見られます。)
セゾン バンガード・グローバルバランスF
設定来から、じっと保有あるいは保有している人は、IRが高めだけど、最近は、期間収益とトントン、10年リターンが低くなっています。このファンドの今後を占っているような気がするなー。思うのは、本ファンド、積立額変更の手続きが書面。面倒でスポット増額がしにくいんですよ。積立てを止めにくいという意味では、まあ、良いんでしょうけど、せっかくのコロナショックも別なファンドの積立てに資金が流れちゃったのかなあ。やっぱり信託報酬率なんですかね。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
まだファンドの歴史が浅く、1年分しかありませんが、高いインベスターリターンです。これは、コロナのおかげ・・・なのかな?月次報告のチェックでも再三書いてますが、本ファンドの投資家は、けっこうしたたかな行動をしているように思えます。
というわけで、みなさまも是非、ご自身の保有ファンドのインベスターリターンをチェックしてみてくださいませ。
コメント
セゾンはスポット買いはネット上から簡単にできますよ。
面倒なのは積立のほうで、積立をやめたり金額を変更したいときに書面で申請しなくちゃならないのです。
自分はある程度金額が貯まったときに積立をやめて、今はスポット買いだけしていますが、気楽でいいですよ。
投稿: nekopoyo | 2020年7月30日 (木) 06時58分
>nekopoyo 様
ご指摘ありがとうございました!
スポット買い、じゃなくて、積立額のスポット増額の意でした。表現を修正いたしました。このファンド、妻のつみたてNISAのファンドなんです。
投稿: NightWalker | 2020年7月30日 (木) 07時52分