2020 年3月末のNISA・つみたてNISA 口座の利用状況 〜つみたてNISA雑感
金融庁さんのサイトに、令和2年7月14日で、昨年度末のNISAの利用状況が出ています。
NISA(一般・つみたて)における年代別買付額
まずは、年代別の買付額。縦軸は、単位、兆円。
全世代、圧倒的に一般NISAが多いです。
NISA(一般・つみたて)における年代別比率
次に、一般NISA、つみたてNISAそれぞれの年代別比率を見てみます。
つみたてNISAは若手、一般NISAはシニア層の利用率が高くなってます。
まあ、そうですよね。60歳の人がつみたてNISAで20年後を考えて、といわれても(笑)。年金に余裕のある世帯が、相続資産を非課税で貯めておくみたいな感じくらいしか使い途がないって感じがします。
絶対額ではいまのところプレゼンスの低いつみたてNISA。ちょっと援護射撃。縦軸左が一般NISA、縦軸右がつみたてNISA。単位は”億円”です。
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つみたてNISAの伸びの方が高いですね。
一般NISAは、なくならないにせよ次回の制度改正などを見ていると長期的にはスローダウンしそうな気配ですし、非課税絶対額としてはつみたてNISAの方が大きいわけですから、若手は、つみたてNISA一択、というのが私の見解です。我がムスコも、つみたてNISAで資産形成に励んでます(親がこっそりですけど(笑))
つみたてNISA雑感
ムスコはつみたてNISAですけど、私は一般NISAです。まさに上記の年代別比率の通り。
個人的には、拙著でもストーリーの主軸にしたように、つみたてNISAにもう少しがんばって欲しいわけなんですけど、つみたてNISAには、まだいくつかの弱さがあります。たとえば年間の投資ワク40万円。ホンネを言うと、つみたてNISAの優遇をもっとあからさまにレベルアップしないと、株式投資はしないという岩盤層の気持ちを動かせない気はしてます。
ピケティの法則よろしく、リスクから逃げ資本収益を捨てた人々は自己責任で徐々に貧しくなっていくでしょう。それを放置するということは、格差も拡がり国家全体が貧しくなることを意味しています。
どうせ、分配金もなく信託報酬率の低い投信ばかりですから、派手に優遇したって当面は税収減への影響も小さく、バチは当たりません。仮に税収部分にまで踏み込んだとしても、将来は国民の資産増が消費に向かい、残った分は相続税で回収できるわけです。損して得取る。そう言う発想をして欲しいなと思う今日この頃です。
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