eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)第2期運用報告書
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の第2期(2019年4月26日~2020年4月27日)運用報告書が出ましたのでチェックします。
コスト
- 信託報酬 0.119%
- 売買委託手数料 0.016%
- 有価証券取引税 0.035%
- その他費用 0.039%
合計 0.209%(税込) でした。
信託報酬が目一杯下がった昨今、どうしてもそれ以外のコストが目立ってしまいます。特に税コスト。こればっかりは運用の巧拙とは別物です。また、運用報告書ではわかりませんが、指数にかかるフィーも大きいはずで、ほぼ限界までがんばっているのは、想像できます。
ベンチマークとの差異
0.3%プラスです。ベンチマークに対してファンドがオーバーパフォームしたからと言って良い運用というわけではなく、本来は、コスト分、アンダーパフォームするのがニュートラルポジションです。
差異の内訳は、
- 日本株式インデックスマザーファンド △0.1%程度
- 外国株式インデックスマザーファンド 0.3%程度
- 新興国株式インデックスマザーファンド 0.0%程度
- その他 0.1%程度
外国株式インデックスマザーファンドの差異説明には「ファンドとベンチマークで適用される配当税率の差異によるプラス要因などが含まれます。」とあります。もしかして、ファンド内に留保し分配しなかった税金分、実際の運用がベンチマークよりおトクに見えるだけということでしょうか?
<7/9追記>ブログ「たいぐー(猫)がインデックス投資でがんばらない」のたいぐーさんから情報いただきました。上記の通りのようです。
ちなみに、本ファンドのマザーファンドは当期の途中でベンチマークを「配当なし」から「配当込み」に変更しています。この分按分して計算していたのかもしれませんが、よくわかりませんでした。来年は最初っから「配当込み」なのでこの疑念もすっきりするでしょう。
なお、運用報告書の差異説明は、去年より丁寧になりました。好評価です。
純資産額
第1期の31.6億円から大きくジャンプアップ、第2期は、234.2億円です。今後の伸びにも期待です。
以上、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)第2期運用報告書をサクッとチェックしてみました。おおむね快調。ホルダーとしてはとてもうれしい限りです。ムスコは今やこれ一本ですからね。来年の報告書も楽しみです。
コメント
NightWalker様
相互リンクして頂いている「たいぐー」です。
「配当税率の差異によるプラス要因」については、私も以前疑問に思い、三菱UFJ国際AMに質問しました。
その経緯をこれらのブログ記事にまとめました。
ACWI NET指数の税率及び、ファンド追随性
https://taigu.blog.fc2.com/blog-entry-131.html
ACWI NET指数の税率及び、ファンド追随性(続報)
https://taigu.blog.fc2.com/blog-entry-136.html
ご参考までお知らせします。
投稿: たいぐー | 2020年7月 9日 (木) 01時20分
>たいぐー様
情報ありがとうございました!
やはり、ベンチマークが前提とする課税よりも、ファンドで実際にかかる課税の方が小さいために生じた差異ということなんですね。
課税が小さいというのはありがたい。でも、その分補正した合成ベンチマークじゃないとより正確な乖離はわからないということになっちゃいますね。
こういうの追っかけだしたらきりがないんでしょうけど、0.3%は大きい。
投稿: NightWalker | 2020年7月 9日 (木) 10時38分