公的年金最大のメリットを活かすには?
DIAMOND online 大江英樹さんのコラムです。
はじめに
絶対に大損する・・・「絶対」と書こうものなら、ちょっとした反例を見つけて、鬼の首でも取ったかというような論理をつい展開しがちですけど、今回はそれはなしということで。
さて、記事の冒頭では、
年金制度は今後サイズが小さくなることはあったとしても無くなったり、破綻したりすることはない
とばっさり。なぜ破綻しないか、みんな生活保護ばかりになるのではないか、その辺の議論が大江さんのコラムには書かれています。
そういえば、先日ご紹介した井戸さんの本の権丈先生との対談で、権丈先生は、「たとえカエサルでもナポレオンでもやらなかっただろう」と表現されていましたね(年金不安で「カモられない」ために知っておくべきこと慶大商学部教授 権丈善一×社労士 井戸美枝(上))。
公的年金最大のメリットを活かすには?
私が、いざ公的年金をもらう世代に近付いて実感している公的年金最大のメリットは、「一生もらえる」というところです。長い間、サラリーマンやってきて良かったな、というのを痛感しています。
この特性を活かすために必要なことは、身もフタもないですが「できうる限り元気に長生きをする」ってことになります。個人という立場では、公的年金の是非という、いささか精神衛生上よろしくない議論にかっかとして寿命を縮めるより、有意義な長生きについて前向きに考える方がはるかに重要で、はるかに難しいわけです。
両親の高齢期を見ていて思うのは、
- 医学的な視点での健康維持をおろそかにする
→ ある日、ぷつっと切れる。 - 活動量が減る
→ 老化する。肉体的ならまだしも脳の活動力低下は楽しくない。 - 老化の変化はアナログではなくデジタル。突然気付くがもう遅い。
制度的にはともかく、肉体的精神的には、75歳〜前期高齢者、85歳〜後期高齢者、現代医療の発達のお世話になりながら、この辺を目標にしたいところです。母を見ていると、75歳くらいからのちょっとしたアクティビティの維持が大事だったなというのが教訓です。
やはり、どうやって(早期)リタイアするかもだけど、リタイア後にどう活動するかが大切だなあ。
余談
年金保険料を払わないで大損しないケースは、ほとんどの人は年金保険料を払っており税金負担が増えないというきわめてちゃっかりした状況を前提として、かつ、年金がなくても困らないだけの資産を持っており、黒とか白のバンに付け狙われないだけの運の良さがあった場合でしょうか・・・ああっ、反例探しをするな、とかいいながら、しちゃった(笑)。
コメント
NightWalkerさま
おはようございます。
いつも勉強されていただき、ありがとうございます。
さて、今回の記事の"年金保険料を払っており税金負担が増えないというきわめてちゃっかりした状況"とは厚生年金なら156万円までで抑えるということでしょうか?65歳で年金を貰わずに、繰り上げて調整するという解釈?でしょうか。
健康保険税はいずれにしても逃れられない仕組みになっているようですが、何か良い手立てはあるのでしょうか?
お答えいただけるようでしたら、よろしくお願いいたします。
投稿: aoba | 2020年7月14日 (火) 07時09分
>aoba 様
コメントありがとうございます。
最後の余談のご指摘部分は、
一号被保険者が誰も国民年金保険料払わなくなる→穴埋めに増税になってしまう→それは困る→自分以外はちゃんと払って欲しい。
という、きわめてわがままなシチュエーションを想定しています。
そんなムシのいい話、ちょっとありえないですよね(笑)。これは年金破綻論者への皮肉を込めた与太話なんです。わかりにくくて、申し訳ございませんでしたm(__)m。
投稿: NightWalker | 2020年7月14日 (火) 11時10分