高齢者になったらよく考えたい「お金は使えばなくなる」ということ
幻冬舎GOLD ONLINEさん。
はじめに
退職時にはお金が7000万円もあり年金も月30万円あったのに破綻しました、という話です。よくある破綻ネタのパターンのひとつです。少々眉唾感はあるものの、ここからわかるのは、「お金はどんなにあっても使えばなくなる」というあたりまえのことです。我と我が身に照らし合わせ、いくつか教訓を抽出しておきたいと思います。
その1 高齢になったら家を買わない。
基本的なことを抑えておくと、現役であっても不動産の購入は、即金で買ってローンの利子がなくても、売買手数料の分だけ損だと言うことです。持ち家は長期に住むか大きなインフレにならない限り、賃貸より分が悪いのです。
今持ち家の私もちょっと考えたりもするのですが、歳をとったら駅そばに引っ越そうかな?という誘惑。その判断をするにしても、賃貸にすると思います。高齢になってからの持ち家購入は私は考えづらい。次に出てくる、介護の話なんかも考えると、フットワークを軽くしておいた方が良いですし。
その2 介護経験を擬似的にでもしておく
Aさんの場合、奥さまが要介護状態になったとき、高級老人ホームに入れるという判断をしています。
Aさんは、自分の親の介護をしてこなかったのでしょうかね。もし経験があれば、少なくとも、いきなり高級老人ホームに入るという選択は「一般庶民の発想ではなく富裕層の発想である」ということに気付くはずです。Aさんは、退職後に家を買った段階でそうじゃなくなってますしね。
今、母の介護中の私の感覚では、要介護度2までは、在宅介護。要介護度3を超えたら施設介護。貯金が少なければ、施設介護も劇的に安くなります。たしかにたいへんなのは在宅介護フェーズです。ほんとたいへん(実感)。Aさんは「それまでずっと仕事人間として生きてきたAさんには、家事をしながら奥さんの介護をすることは難しかった」とのことなんですが、多少お金を払って介護保険内のヘルプを頼むなり、コドモに助けを求めるなり手段はいろいろあるはずです。
介護リテラシーは、金融リテラシーと並んで、老後になる前に身に付けておきたい重要リテラシーです。
介護で一番いけないのは、かっこつけること。頼れるものは何でも頼る。人に頼らないでなんとかできるなんて傲慢と心得るべし、です。もちろんヘルプへの感謝がなければ論外です。
その3 高齢になったら借金しない
Aさん、とうとうお金が足りなくなって、あろうことか消費者金融にお金を借りてしまいます。ここまで来ると、もはや、金融リテラシーの崩壊。
高齢者になったら、リバースモーゲージ含めて借金はしない。これは私にとって大鉄則です。
以上、そろそろ、早期リタイアフェーズから、普通の高齢者リタイアフェーズになりつつある、私の覚書でした。
コメント
家の問題は難しいですよねぇ・・・
高齢になると賃貸は借りるのが難しくなったりするので
私自身はまだ結論が出ていません(^^;)
リバースモーゲージも金を借りるのが目的ではなく
自分が死んだ後、誰もすまなくなる家を銀行に片付けてもらう目的なら
アリなんじゃないかな~?とか考えていたりしますw
投稿: こばやん3号 | 2020年6月15日 (月) 07時00分
>こばやん3号 様
コメントありがとうございます。
>家の問題は難しい
>リバースモーゲージ
この問題を考える上での最大のポイントは介護です。夫が要介護状態、妻が要介護状態、両方とも要介護状態。それぞれ主介護人は誰か。それに合わせた住環境のシミュレーションが大切ですね。よくあるのが、要介護になって主介護人であるコドモのそばに引っ越すというシチュエーション。家はその時コドモ主導で整理することになります。
投稿: NightWalker | 2020年6月15日 (月) 10時09分