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2020年5月 3日 (日)

長期投資を長く続けているうちに投資のやり方がシンプルになってしまったという話

長期投資、長続きの秘訣は、資産管理方法をシンプルにすることです。とは言え、私の場合は、必ずしも最初からシンプルだったわけではなく、だんだんシンプルになっていきました。

その1 商品選びがシンプルになる

投資を始めた2000年頃は、日本の投資信託、ネット販売の黎明期。率直に言って、日本にはいい投資信託はなく、海の向こうのバンガードの投資信託に憧れていました。といっても、日本で買えるはずもなく、私の持つ不満が少しずつ解決していく過程で生まれた新しい投資信託に目移りする日々。

しかし、いまや、迷いはなくなり、長期間、何も考えず持ち続けられそうな、ローコストな全世界株式のインデックスファンドがあります。後は、せいぜい趣味で日本株のETF、となりました。

その2 資産配分がシンプルになる

リーマンショックの前くらいまでは、モダンポートフォリオ理論の魔力に吸い寄せられ、リスクリターンをこと細かに計算していました。新興国株、先進国株、日本株、外国債券、日本債券、内外REITの配分をどうすると、接点ポートフォリオ(シャープレシオ最大)近辺になるのか、きわめてマニアックに追求するのが楽しかったわけです。

しかし、今や、まったく計算しなくなりました。それは、計算を繰り返すうちに次のことに気が付いたからです。

  • どう配分しようと、分散すると計算上の分散効果は下がる。
  • あれこれ配分を計算したところでパラメータは日々変化してしまい所詮未来はわからない。
  • 重要なのは、自分にとって適切なリスク資産の比率である

ざくっと、株式、REIT、債券という分類で、リスク資産比率が50%くらいになるようにコントロールしとくだけ、50%という数字は、これが私にとっての適切なリスクであると言うことが実体験を通じてわかったから。おまけにシンプルで管理もしやすかったというわけです。

その3 運用作業がシンプルになる

その1、その2の当然の帰結として、運用作業もシンプルになりました。

たとえば、リバランス。もう、外国株、日本株などなどの細かい資産クラスの配分比率は気にしてません。リスク資産比率だけに着眼し、買うのはオールカントリーのみ。この結果、内部の資産配分比率は変化していくわけですが、ほとんど気にしてません。

とは言え一応管理はしており、あまりに大きく比率の変化があったら、弱った資産クラスの増強を図っておこうかなくらいで、この5年で見ると1回くらいあったかな、というところです。

以上、長期投資を長く続けているうちに投資のやり方がシンプルになってしまったという話でした。早期リタイアで資産形成期が終了してしまったことも関係があるかもしれません。拙著にも登場しますが、「適切なリスク」がパワーワードです。

いまや、私が投資を始めたころに生まれ育ったみなさまが、投資を始める世の中になりました。若いみなさまにお伝えすることがあるとするなら、「たかが資産形成のための投資はシンプルに。それ以外のことを全力で」なのであります。

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