コロナ株安 世界恐慌に学ぶ生き残りの投資術
日経 田村正之さん。「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズのご紹介です。みなさまお待ちかね。このテーマです。
いまこそ、長期投資基本3点セットを確認しよう
記事は、グラフ付きできっちり検証されています。さすが、田村さん。 ポイントは、こうです。
- 大恐慌は、最大で9割も下げ、もどるのに25年もかかった。
- しかし配当再投資でみると「15年と5カ月」で回復。
- 株価のピークから積み立てで定額で買った場合は、「4年弱 」で回復。
更に、分散投資での債券クラスの重要性についても触れられています。
以上、「配当込み」「ひたすら積立て」「債券含む分散投資」の長期投資基本3点セットがあれば、コロナでも勇気出るよ〜というお話でした。
コロナはあくまでコロナが怖い。
つまり、病気そのもの、長い期間の行動抑制、それに伴う失業や減収が怖いのであり、適切なリスクで実施している長期投資をいたずらに恐れるべきではないんですね。
この話は、田村さんの名著にも登場します。リバランスの話も出てきますよ。上梓されたのはリーマンショック直後。その時の考え方がどうだったのか。今こそ検証すべき一冊です。オススメ。ていうか、本書は、コロナ改訂版を出しといて欲しい気がします。
大恐慌時代と現代との違い
記事では、今回のコロナショック、IMFゲオルギエバ専務理事の「経済への影響は世界大恐慌以来最悪になる」との発言を取りあげてます。前回のリーマンショックは「100年に一度」でしたっけ…。なんというか、危機はあさっての方向から訪れ、新必殺技のごとく、過去最悪が続く感じですよね。
でも、共通することもあります。それは、たとえば、暴落直前、妙に「ファンダメンタルは健全」という声が聞こえること。危機が来ると売れる本、ジョン・K・ガルブレイスの古典にして名著にそのことが書かれていました。
とは言え、20世紀前半の大恐慌の時代と、21世紀前半の現代との違いもあります。
個人としてみたとき、一番大きいのは、上記、長期投資の黄金則を、庶民でも実行しやすくなったことではないでしょうか。今の日本では、インデックスファンドを自動積立にするだけで、あっさり実行できます。少額でできますからお金持ちじゃなくてもできます。20世紀前半のようなとんでもない全世界戦争の時代でもありません。ある意味、今の日本が恵まれていることの証左とも言えます。
しかし、そうではない世界もあります。戦争をしている国とそうではない国、収入も含めて投資ができる国(人)とそうではない国(人)。ピケティの法則と相まって、この格差が拡がる可能性は否定できません。別の次元で考えてないと、いずれ別な形でしっぺ返しをくらうかもしれない。そんなことも考えたりする今日この頃でした。
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