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2020年4月13日 (月)

「高金利はお得」のワナって、どんなワナ

日経田村さん。楽しみにしている「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズのご紹介です。

田村さんの名著の数々です↓

「高金利はお得」のワナってどんなワナ

 田村さんの記事の要点を多少私の言葉も使って、風が吹けば桶屋が儲かる式で並べると、

 新興国→成長する→インフレ(高金利)→通貨安。

という流れ。購買力平価の考え方では、インフレになると通貨安が待っているというわけです。

もちろん為替の短期的変動はその限りではありません。それこそがいわゆる為替リスクです。ただ長い目で見ると、ほぼほぼ購買力平価で決まる為替レートに回帰。さすが田村さん、過去を検証したグラフもあります。

この辺の理屈は、なんだか、昨日も話題にした株式の長期投資の期待リターンへの平均回帰と似てますね。

以上、高金利はインフレの代償で、その結果待っているのは通貨安、というお話でした。

また、上記のようなことを考えると、外債は、長期的には、損でも得でもないんじゃないかという考え方も出てきますが、田村さんの記事では、為替コストに注意、という指摘もあります。

雑感・雑談

さて、デフレの国ニッポンは、低金利。つまり通貨高の圧力を持っているんですね。たしかに、購買力平価のわかりやすい例である、ビッグマック指数だと、今は、390円/5.67$=1ドル69円くらい。1ドル108円くらいの今は、ずいぶんと円安なのです。

とは言え油断は禁物。もちろん、ある日、円高が牙をむくということに対してもですけど、逆に日本もインフレに転じちゃうかもしれません。最近ではGPIFまでもが、円安(つまりインフレ)を願うようなポートフォリオになっちゃいました。

ご高齢の方は、日本がインフレだった頃を知っていますから、インフレリスクをお感じになる方も多く、それで一見リスクが低そうな高金利通貨の債券クラスに向かっちゃっているのかもしれませんね。(もちろん証券マンのセールストークの影響は大きいでしょうけれど)

インフレリスクに対するヘッジをするにしても、わざわざリスクの割にリターンの小さい外債を利用しなくても、為替ヘッジなし世界株式が全資産の1〜2割くらいあればいいんじゃないだろうか、あるいはインフレリスクの分、多めの貯金や個人向け国債を持つだけで十分じゃないだろうか、というのが私の考えです。

でも、個人的には、今の高齢者の方は、このまま、デフレ、ある意味強いニッポンのまま走りきれるんじゃないかと楽観しています。戦争、戦後の苦しい時代を牽引していただいたみなさまのためにも、そう願ってます。

私が考える一番いやなシナリオは、いきなりインフレ。もう少し先の未来、「日本はデフレ」と確信仕切ってしまった世代が年金世代になった時に、日本の製造業、輸出産業の競争力が大きく低下し、急にインフレになることです。

そう言う意味で、我がムスコには、全世界株式のつみたてをオススメしているのでした。

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