GPIFの基本ポートフォリオ変更 2020
日経さんです。
GPIFの基本ポートフォリオが、4資産バランスファンドみたいになっちゃいました。
インデックス投資の教科書、GPIFの基本ポートフォリオが2020年度から変わります。
GPIFが、伝統の4資産均等バランスファンドみたいになっちゃいましたねー。正式には「30日に開く社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の専門部会に諮り、31日に発表する」とのこと。
今回の変更、個人的には違和感があります。
その1 原則として5年に1度見直し
個人投資家であれば、加齢や年収の変化に伴いポートフォリオを見直すのは正解です。でも、保有期間永久のGPIFが、情勢の変化はあるにせよ、ポートフォリオを変更すること自体に、ちょっぴり違和感。ここは、航路を守れ、Stay the courseじゃないだろうか・・・うーん、航路が変わったわけではない、と言うことなのかもしれません。
その2 外債比率増について
外国資産比率を増やすにしても、ヘッジあり外国債券(GPIFとしては、国内債券の位置付け)か、素直に外国株式比率を増やせば良かったのではないか、という感じもします。日経記事の文言なのでGPIFの真意とは違うのかもしれませんが、
- 「外国資産から得られる収益は大きく、為替の影響は限定的とみているもよう」
→外国株式ならそうだが、ヘッジなし外国債券は為替リスクの割に期待リターンが低いとされていたのではなかったのか。 - 「米国債の利回りは過去最低水準に沈んでいるが、長期的にみれば日本国債を2%程度上回る利回りを確保」しているからと言って、それは過去の話。将来の「外国資産から得られる収益は大きく」とはならないのではないだろうか。全世界的な金利低下の情勢において、今後の金利上昇による債券価格下落のリスクが大きくなったりしやしないか。
巨額のお金が動きますから、思惑がらみもあり、なかなか難しいんでしょうかね。
だったら何もしなきゃ・・・いやいや、プロの判断です。ここはひとつ勉強したいと思います。今回の変更で、4資産バランスファンドがベンチマークみたいになるので比べやすくなりますし。1年くらい経ったら何か視えるかもしれませんね。
コメント
「ゆでガエル理論」
同じ場所(考え方)に居続けると、環境の変化に気付かず、気付いた時には
大変になっている。という寓話です。
リーマンショックの頃の「日本国債」は存在価値があったと思います。
だから、強烈な円高も招きました。それなりに「力」を持っていました。
10年が経過して、「日本国債」の価値はどうなっているでしょう?
投稿: オークX32 | 2020年3月29日 (日) 11時29分
低リスク資産の日本債券を減らすのは賛成できません。ボラが高くなり過ぎます。
もちろん債券にもリスクはありますが。
アメリカでは債券買われ過ぎ、低金利が言われているし。
ところで、GPIFは人事異動が週刊誌にも取り上げられました(というか文春砲…)。前任者で良かったのにと思えて仕方ありません。
投稿: ミント | 2020年3月29日 (日) 13時17分
みなさまコメントありがとうございます。
>オークX32 様
通貨については、日本も弱いが、いまや先進国もかなり弱く、新興国はもっと弱い。ただこうなると、オークさんの予想通りこの5年は円安になることを私も願っています。
>ミント様
為替は期待リターンゼロなのにリスク(標準偏差)は10%ぐらいあるというのが、私の認識です。結果、GPIFが想定するポートフォリオ全体の長期リスクリターンがどうなったかがわからないんですよね。数字で明示して欲しい。個人なら金利が上がると嬉しい個人向け国債か1年程度の定期預金、むしろキャッシュ最強という選択がありますが、いずれもGPIFは選べないのが苦しい。
投稿: NightWalker | 2020年3月29日 (日) 13時42分