バンガード主催の第3回ブロガー交流会に参加しました
バンガードの国内直販はない
アジェンダは、以下の通り。
- Part 1 バンガードについて
- Part 2 「インデックス・ファンドの父」ジョン・ボーグルとインデックス運用について
- Part 3 Q&A/ディスカッション
質疑で一番気になる話題は、やはり、バンガードの国内直販。現時点では、ほぼ100%なさそうです。
理由をひと言で言うなら「アットコスト」。バンガードの低価格は、戦略的に無理矢理、値引きしているわけではなく、創業当初は業界並みだったコストをファンド規模の増大に伴って、会社の所有者であるファンドの受益者(バンガード独自の構造)に還元する形でローコストになっていったわけです。
日本という市場は、まだ、直販コストを回収できる水準には到達していません。なにしろ、バンガードの運用資産残高は増えに増え、5.6兆ドル、約600兆円。1800兆を超える日本の個人金融資産が大きく動かない限り、バンガードに影響力を与えるのは難しそうです。日本が真にアットコストにローコストが実現できる市場になるのは、今生まれた子供たちが一生を終える頃かなあ。
というわけで、私は、ウェルズリーインカムファンドとは決別しました。世界ナンバーワンのバンガード商品を活用する最善の方法は、当分の間、海外ETFであり、そのためには少々めんどくさい知識を身に付け活用する必要がある、というのが私の目下の意見です。
ただ、私はその道を選ぶことはありません。というか、できません。資産形成時代が過ぎ去ってしまった私個人は、残念な日本の旧型インデックスファンドを保有し、そんな一部の運用会社を恨みながら余生を過ごしていく所存です。
投資の啓蒙がバンガードの使命
となると、日本におけるバンガードの存在意義は何なのか、という話になります。交流会では、バンガードの社員の仕事は、「啓蒙活動」であるというお話が冒頭でありました。これには、思わず膝をポン。
バンガードのホームページでは、長期投資家が進むべき道を示す記事が定期的にアップされています。
ただ、これだけでは、弱いような気がします。確定拠出年金のデフォルトファンドが元本保証型になってしまうようなお国柄ですからね。
「インベストメント(長期投資)」と「ドネーション(寄付)」。この二つが我が国にも根付いて欲しいと私は願っております。「官」ではなく「民」が社会を動かす世の中にならないとダメなんです。好きだろうがキライだろうが、世界の大部分は資本主義でできていますからね。
バンガードジャパンのみなさまの啓蒙活動面でのより一層のご活躍を祈念してやまない私です。
余談
この交流会に参加するためにバンガードまで出掛けて参ったわけですが、それにしても都会は混んでる。しかも開催は週末の夜。ひさびさに酔っ払いの一員となって満員電車で帰宅するという懐かしい体験ができました(笑)。「仙人@郊外生活」がすっかり染みこんでしまった今日この頃です。
ご参考:バンガードさんでいただいたお弁当↓
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