つみたてNISA延長へ いつ始めても非課税20年
いつ始めても非課税20年
つみたてNISAについて、20年度与党税制改正大綱にこんな話が盛り込まれそうです。
<変更前>
- 2037年までしか始めることはできない。
- しかも、2037年までしか積み立てできなかった。
- なので、2037年から始めると40万円しか積み立てられない。
<変更後>
- やっぱり2037年までしか始めることはできない。
- しかし、2037年以降も積み立てられようになる。
- なので、2037年から始めた人も800万円まで積み立てられる。
変更前は、これからようやく積み立て資格(20歳)を得られる若い人、つまり、より資産形成が重要になっていく世代ほど、実質の非課税枠が小さくなると言う信じられない状態だったわけです。
このままだと、今の20歳以下のみなさんが,危うく「資産形成氷河期世代」になってしまうところでした。これでぎりぎり平等の状態になったと言えるのではないでしょうか。
今後は、あらたな「資産形成氷河期世代」を生まないために、
- 2037年以降も積立て始められる(恒久化)
- 20年後の物価や賃金水準に合わせて非課税枠を拡大する。
といったことが望まれますね。
雑感
こういった声が広がるために望まれるのは、やはり、つみたて人口、非課税枠利用者人口、資産形成層の増大です。
金融庁によると19年6月末で約147万口座が開設され、買い付け総額は約1780億円
とありますが、147万口座ではまだまだ。労働者人口の半分くらいが加入するようになれば、状況も変わってくるのではないでしょうか。今は、800万円の株式投資をしていると富裕層優遇と罵倒されますが、そうなれば状況は変わると思います。
日本にはびこる「大企業は、とにかく悪」「裕福は、なにがなんでも悪」という考え方の中にこそ日本が停滞している原因があります。金融庁遠藤長官が「つみフェス2019」で取りあげていらっしゃった二宮尊徳の名言、
「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」
この言葉を思い出したい。今の日本は、寝言を言っているヒマはないのです。
コメント
いつ始めても非課税20年についてですが、2037年から始めた人は800万円まで積み立てられる訳ではなく、その年に積み立てた40万円を20年間非課税で運用できるだけではないでしょうか。2036年から始めた人は80万円を20年間・・・。つまり、早く始めないとトータルの積立額は段々少なくなる仕組みではないでしょうか。或いは、すでに始めている人は800万円を超えてもOKとなるのでしょうか。
NISAも含めて何とも複雑でマニアックな制度を作ったものですね。シンプルに、とにかくシンプルにしないと国民は動かないと思います。チマチマと度量の小さな役人と政治家にはとてもついていけませんね。
投稿: 吉田 | 2019年11月23日 (土) 15時06分
>吉田様
コメントありがとうございます。
>2037年から始めた人は(中略)その年に積み立てた40万円を20年間非課税で運用できるだけ
現在はそう言う制度ですね。
日経さんの記事は、制度改正して800万円まで積み立てられるように、20年度与党税制改正大綱に盛り込む予定というお話でした。
>チマチマ
これ、昔からの日本の伝統芸ですよねー(笑)。官だけではなく民間でもよくあるし、私自身も思い当たる節があります(^^;)。
投稿: NightWalker | 2019年11月23日 (土) 20時56分