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2019年10月10日 (木)

ときどき「インデックスファンドとアクティブファンドを比べてもしょうがないよね」と思ったりする理由

私が、時折受ける質問で、有り体に言って嫌いなものがひとつあります。それは、「インデックスファンドとアクティブファンドを比べてどっちが有利か?」という類いの質問。理由をひと言でいうと「比べてもしょうがないよね」なんですけど、その論点をふたつほど。

その1 インデックスはアクティブ投資家の投影

インデックスというのは、対象市場のパフォーマンスを示すための指数です。

その市場のインデックス = その市場の全アクティブ投資家の総和

なのです。指数は、机上で生まれたもの。となるのが指数なのです。なので両者は本質的に一緒。比べてもしょうがないからです。

もちろん、マクロに見れば、両者の差は投資コストの差ではありますが、ミクロの視点で見た、どの個別株なりアクティブファンドを選ぶかこそがアクティブ投資家の醍醐味なので、ここは論点がすり合いにくいところです。

その2 指数にもいろいろある

原初的な意味でのインデックスは、上記のようにその市場全体を示すわけですが、そうじゃない指数もあります。たとえば、日本株で言えば、TOPIXもあれば日経225もあり、配当あり無しもあります。外国株に至っては、もっと多岐に渡ります。

アクティブファンドを評価する場合、そのアクティブファンドが勝負している市場に即した指数と比較しないとフェアじゃないと思うのです。ですが、巷にあふれるインデックス対アクティブの対決は、まるっと比べちゃいがち。

かと言って細かく分類して比べるのは超たいへん。「比べるのがとても難しいのでお答えできない」というところなのでした。

インデックスかアクティブかは有利不利で決めてない

私は、賃金水準の高い金融機関にコストを払うつもりはまるでないのでコストにはこだわってますし、ずっと生き残り続けるアクティブファンドや銘柄を選び続ける自信もまったくありません。なので、インデックス投資を選んでいます。インデックスかアクティブかは有利不利では決めてないのです。どちらかというと、両者を選ぶ差は、好き嫌いとか適不適ですかね。

アクティブ投資家が劣っていると考えたことはないですし、アクティブ投資家がいるからこそ指数を算出できるわけですから、有利不利ではなく、どちらが偉いのかと言われたら、迷わず「アクティブ投資家」とお答えしています。

おまけで、拙著「世界一ラクなお金の増やし方 #インデックス投資始めました」を書いたときの裏話。編集の方に両者の比較が欲しいといわれて、逃げ切れませんでした。なので、一考して「簡単だからといってプロの運用に比べてインデックスファンドがパフォーマンス的にひどく劣るものではないんだよ」という文脈で比較することにしました。(実際はインデックスの方がパフォーマンスがよくなっちゃったんですけど)

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