リタイア後の取り崩しの実際(私の場合)
リタイア後の資産の取り崩し方、いわゆる出口戦略の話をちょっとまとめてみたいと思います。
はじめに
春の「つみフェス」で登壇したときにも強く申し上げましたが、出口戦略に一般解はありません。(ご参考エントリー:つみたてNISAフェスティバル2019で登壇してきました。#つみフェス2019)Q&A抜粋↓
Q.積み立て後、老後の資産の取り崩し方。出口戦略について知りたい。
A.合理的な取り崩し方法という意味では、一定の利率で取り崩すのが良いと思う。ただ、出口戦略は、老後のキャッシュフロー設計の部分が重要で、人によって違う。なので、出口戦略の要は結局、自分自身の智恵。そのためにも若いうちから投資を通じて金融リテラシーを身に付けておく。それが長期投資をする真の意味だったと、今痛感しているところ。
出口戦略は、人によって違います。あくまで「自分ごと」。定率の取り崩しが計算上は合理的とされるのですが、拙著でも書きましたように、私の場合、定率で取り崩す予定はありません。
リタイア後のキャッシュフロー(私の場合)
キャッシュフロー設計、私の場合、アウトラインはこうなります。
(1)早期退職〜年金受給開始まで 収入<支出
→現金を取り崩し
(2)年金受給開始〜妻の年金受給開始まで 収入<支出
→現金を取り崩し(取り崩し額は(1)の時より減る)
(3)妻の年金受給開始〜私が死ぬまで 収入>支出
→老後なのに貯金ができちゃうフェーズ。
→大きな買い物は、資産(現金+投信)取り崩し
(4)私の死後〜 収入≒支出
→妻のセゾンバンガードを定率で取り崩し開始(遺言でムスコに託す)
→大きな買い物は、資産(現金+投信)取り崩し
収入=年金+ETFの配当金(妻はプラス・セゾンバンガード定率取り崩し)と考えています。年金は、企業年金の受給期間、加給年金、老齢基礎年金繰り下げの組合せなので実際はもう少し複雑にはなります。
「収入>支出」→「収入≒支出」→「収入<支出」とベースロードで見た人生の収支が推移していくかというと、必ずしもそうではないんですよね。ポイントは(3)です。年金生活者でも「収入>支出」。高齢者になり長生きリスクが差し迫る私たち夫婦は、少しずつ取り崩していくプレッシャーに耐えられないだろうなという判断。そのための想定主力ツールが「年金繰り下げ」です。
年金もそうですけど、支出力の見積もりや、妻の資産や収入力などなど変動パラメータ多数。特に介護は将来の制度も含めて予測不能です。「足りなければ資産を取り崩す」くらいのアバウトな考え方。というかアバウトにしかできません。
リタイア後の取り崩しの順番(私の場合)
リスク資産の取り崩しの順番は以下を考えています。
(1)全財産で見てカウチポテトになるまでは現金を取り崩す。
(2)投信がなくなるまでは、投信から取り崩す。
(3)遺産としてETFを残す。
ETFはずっと売らず、配当金のみ使う(場合によって再投資)という路線。
以上、リタイア後の取り崩しの実際(私の場合)でした。あくまで予定です。10年後、気持ちが変わっているかもしれません。
余談
あれこれ書いてみましたが、正直、シニアに近付き、更に歳を取らないとわからないですよねー、これ。出口になるまでに投資などを通じて、老後設計を考えられる知識と家族関係を作るのがカギかなあ。特に家族関係。
結婚は老後をしのぐ上でなかなか良い制度なので、月並みですが既婚の方は良い関係を作るべしで、私もがんばります。独身の方は熟年結婚もいいんじゃないかというのが、私の考えではあります。学術的根拠はわかりませんが、異性を意識した方が老化が遅れる気もします・・・ん、待てよ、だとすると、一生意識し続けた方が良いのかな(笑)。
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