ゆうちょ銀行の投資信託ランキングをネット証券と比べてみる 2019/8
しばらくやってなかった投信のランキングチェック。今回は、趣向を変えて「楽天証券」対「ゆうちょ銀行」です。
「楽天証券」対「ゆうちょ銀行」 投信のランキングの比較 2019/8
- ネット証券代表として「楽天証券」と「ゆうちょ銀行」のランキング比較。
- 2019年8月の販売金額ランキングの比較
順位 | 楽天証券 | ゆうちょ銀行 | ||
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ファンド名 | 信託報酬含む運用管理費用(税込) | ファンド名 | 信託報酬含む運用管理費用(税込) | |
1 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 0.16% | 東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)【愛称:円奏会】 | 0.91% |
2 | 楽天日本株4.3倍ブル | 1.22% | スマート・ファイブ(毎月決算型) | 1.45% |
3 | eMAXISSlim先進国株式インデックス | 0.11% | 東京海上・円資産バランスファンド(年1回決算型)【愛称:円奏会(年1回決算型)】 | 0.91% |
4 | ニッセイ日経225インデックスファンド | 0.27% | DIAM世界リートインデックスファンド(毎月分配型) | 0.92% |
5 | ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース | 1.79% | 大和住銀 先進国国債ファンド(リスク抑制型) 【愛称:未来のコツ】 | 0.52% |
6 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.11% | ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型) | 1.79% |
7 | eMAXISSlim米国株式(S&P500) | 0.16% | JP4資産バランスファンド(成長コース)【愛称:ゆうバランス 成長コース】 | 0.63% |
8 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.22% | 野村世界6資産分散投信(安定コース) | 0.67% |
9 | 明治安田J-REIT戦略ファンド(毎月分配型) | 0.97% | JP4資産バランスファンド(安定成長コース)【愛称:ゆうバランス 安定成長コース】 | 0.62% |
10 | ひふみプラス | 1.06% | スマート・ファイブ(1年決算型) | 1.45% |
ポイントは保有コスト(運用管理費用)。トップ10の運用管理費用の平均は、
- 楽天証券 0.61%
- ゆうちょ 0.99%
でした。ネット証券は、ローコスト指向のお客さまが多そうなことがわかります。
なんとなく想像してしまう投信販売の現場
ゆうちょ銀行の投信ランキングを見てオツムに浮かぶのは、昨今飛び交う「不適切投信(販売or契約)」なる投信ファンとして悲しくなる言葉。ひと言で言えば、高コスト誘導というか。上記ランキングで、象徴的なファンドをひとつだけあげるとするなら、ずばり、
- ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)
でしょうか。なかなかにオンパレードなファンドです。カンチュンドさんが、本ファンドの問題点を取りあげたエントリーを書いていらっしゃいます。
他には、日本債券の比率が高い割には少々割高なバランスファンドをリスクが低いからといってまんまと売り付けてないかしら、とか。
こういう特徴的なランキングを見ると、その金融機関の投信販売の現場をなんとなく想像してしまいますよね。
投信販売は大丈夫か
先日、私が執筆させていただく機会を得た週間東洋経済さんの記事では、私が、ゆうちょ銀行の投信ランキングで「おや?」「おやおや?」と思った観点を書いてます。で、同記事にある東洋経済の緒方さんの「郵便局の投信販売は大丈夫か」という鋭い視点のコラムは、まさにご慧眼でした。その後、大丈夫じゃなさそうなことがじわじわ発覚。(ゆうちょ銀の不適切投信販売、調査対象わずか1年でいいのか)
金融庁は、ゆうちょ銀行に限らず高そうな投信ばかりが売れている金融機関を重点的に、顧客本位チェックしてはどうかなと思います。・・・きりがないのかな(^^;)。
コメント
この期に及んでも「毎月分配型」投信が多い所、まあ典型的な店頭金融機関の現実を突きつけられた気がしますね。
実はゆうちょ銀行、民営化前に投信口座開設しており、私も6万円余がまだ解約せずにそのまま残っていたりするのですが・・・上のランキングから2本入ってます。
まあ当時からインデックス優位と習っていたので、信託報酬はまだ低いほうですけれど。
投稿: はるか投信投資顧問 | 2019年9月23日 (月) 20時05分
>はるか投信投資顧問
はるかさんだったら、そもそも、ゆうちょで投信を買うなんて論外だと思ってたんですけど、研究の一環だったんでしょうかね(笑)。
投稿: NightWalker | 2019年9月23日 (月) 20時08分
当時、世界REITのインデックス投信って殆どなかったんですよ・・・
なので4は魅力的に見えたのが正直なところです
販売手数料がかかったとしてもです(アクティブとのコスト差が大きすぎた)
今ではコレも時代遅れの水準になりましたけどね
(ほかの2本はバランス投信、ターゲットイヤー型で、興味本位というのは誤りではないです)
投稿: はるか投信投資顧問 | 2019年9月23日 (月) 22時03分
>はるか様
たしかにその通りで、私もGREITの数少ない選択肢のひとつとして保有してました。そうじゃなくて、なんでネット証券じゃなくて、郵便局だったのかな、と。
投稿: NightWalker | 2019年9月23日 (月) 22時11分
ネット証券も当時開いてましたけど、件の投信はゆうちょ銀行(当時はまだ郵政公社だったか?)でしか販売されてませんでしたからね。
今でもゆうちょ限定だったような。
投稿: はるか投信投資顧問 | 2019年9月23日 (月) 23時50分
んん?と思ったら、DIAM世界リートインデックスファンド(毎月分配型)は私の勘違いでした。なるほど。そう言ういきさつだったんですね。
投稿: NightWalker | 2019年9月23日 (月) 23時57分