投資と年金は関係ないけどやっぱり投資は必要という話
東洋経済ONLINEさん。権丈先生の記事です。ご一読をオススメします。
はじめに
最初に、日本の年金制度がなんで持つのか、まずは、私なりに超要点だけ。
- 徐々に減額するシステムを組み込んである(マクロ経済スライド)
- 厚生年金の適用をパートなどにも拡大。
- 長く働けば大丈夫→徐々に年金受給開始年齢が遅くなる仕組みを組み込んである(繰り下げ受給など)
これに加えて、権丈先生としては、以下の提案を実現して欲しいと考えていらっしゃるようです。
- 国民年金の納付を64歳までにする。
以上、超要点整理でした。
投資と年金は関係ないけどやっぱり投資は必要
- 年金は年金のプロがきちんと考えている。
- 政治家がその仕組みをねじ曲げた特例制度を作ったり、政争の具に捧げようなんてもっての他だ。
- おなじく、投資の理由にもしないで欲しい。金融商品のセールスみたいだ。
という方向のご意見と受け止めました。たしかに、投資と年金を絡めるのは悪手です。
でも、投資は必要です。このままでは、長期的に日本は貧乏になっていってしまいます。というか、そんな大それたことの前に、私個人の生存本能としてもお金は増やしたい。投資する理由は「お金を増やして少しは豊かな生活をしたい」というシンプルなものです。その結果、良い会社が育ち社会貢献するかもしれませんし、年金制度を補完できるのかもしれませんが、それはあくまで結果です。
冒頭の記事、権丈先生は返す刀で、投資に否定的な疑問を上げていらっしゃいましたが、ここは、投資ブロガーとして、ささやかに反論しておきます。冒頭の記事から、二つほど。
Q1 なぜ、老後資金を託す先が元本割れのおそれもある株式なのか
リスクを取らないとお金が増えないのがあたりまえの、いわば普通の時代になったから。とは言え、老後はリスクを取るのは難しい。その意味でも株式の長期投資と老後資産の形成は相性が良い。老後になった時までには、元本割れを起こしにくい程度の含み益を持ったリスク資産を作り上げることができる可能性が高いから。
増えなくても良いならそれで良いが、マクロ経済スライドで年金制度のインフレヘッジ力が低下した今、インフレ耐性のある株式資産保有をしないのは、別な意味で元本割れリスクを抱えることになる。
ていうか、じゃ、まったく同じ質問、なんでGPIFは投資しているの?ということを逆に年金族は問われてしまうような気がします(→どうしても書きたくなったので一文追加 7/1)
Q2 つみたてNISAは中所得者の利用もあるだろうが、この活用は、キャピタルゲイン課税が緩いとみなされているこの国で高資産家を一層優遇することにはならないか
ならない。つみたてNISAは、たかだか、20年×40万円=800万円。これで、高資産家というのは、どれだけ日本人を貧乏にしたいのかと思ってしまう。逆に1億円持っている人にとっては、20年も掛けてようやく800万円程度のワクの影響度は小さい。
以上、ささやかな反論でした。
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