投資は気軽に始めるべきか?
証券会社のサイトでは、最近のミニつみたてブームもあってでしょうけれど、「投資を気軽に始めよう!」的なキャッチをよく見かけます。ほんとに気軽に始めちゃっていいのでしょうか?
投資はともかく資産形成は気軽に始めたい
私の考え方を整理しておくと、
- 資産形成は、ぜひ、気軽に始めたい。時間は大切。
- かと言って、資産形成の一手段である投資はあまり気軽に始めてはいけない。
- でも始めたら「気楽」に続けたい。
というものです。
まあ、私は、投資も気軽に始めちゃったんですけどね、20年くらい前にネット証券で。順番としては逆で、投資を始めてから資産形成に目覚めたというあんまりオススメできない入り方でした。上記は、その反省も含め、積み上がった考え方なのであります。
ポイントを押さえるのにはそんなには時間はかからない
最近、思ったのは、
- 資産形成=貯金と保険(20世紀のリテラシーの残滓)という人は、けっこう多い。
- しかし、私がやってるようなライトな長期投資の必要性を伝えると割とすぐ伝わる。
ということ。投資を始めるポイントをつかむこと自体は、そんなに時間のかかることではありません。
まずは、さくっと金融リテラシーをインプット
とは言え、なぜか学校では教えてもらえない金融知識(パーソナルファイナンス)に対するガイドラインが必要です。こればっかりは、原則、証券会社や運用会社には聞いてはいけません。中には良心的な方もいますが、知識がないと真に良心的かどうかを見極めること自体が難しいわけです。
そんなみなさんにオススメしたいのが、山崎先生のこの一冊。
目次が秀逸です。初心者向けセミナーの副読本にも最適。
つみたてNISAで実践的に学ぶ
で、インデックス投資となるわけですが、今は、つみたてNISAがあります。つみたてNISAは投資のスタータキットとしても制度設計されており、ネット証券でつみたてNISA口座を開設して信託報酬率の安いインデックスファンドで全世界に適当分散しとけば、自動的に王道の長期投資になってしまうのです。
節税上の観点からは確定拠出年金を始めることが先ですが、初心者が投資の勉強するのには、つみたてNISAが向いています。つみたてNISAで学んだことを確定拠出年金の運用にフィードバックすれば良いわけです。
確定拠出年金は何度商品を買い換えても、枠は維持されるし、税金含む買い換えコストがかかりません。あとからフィードバックできちゃうのが良いところとも受け取れます。
でも、確定拠出年金制度自体が、つみたてNISAに学んで、制度にフィードバックするべきかな、と思う今日この頃です。
おまけ
おまけで、拙著の宣伝。
特徴は、うっかり気軽に投資を始めた私の経験を通じて、投資を始める人が持つ心のハードルを思いっきり下げたことと、普通の人でもちょっとくらい早めのリタイアできる、みたいな「人生なんとかなる」という希望が生まれることです。みなさまのリクエストで出版サイドでは当初全く予定がなかったKindle版もできました。ありがとうございます!
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