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2019年3月24日 (日)

0.01%の向こう岸

ちょっと前にバンガードのファンドの値下げのお知らせがありました。

地道な努力をし続ける米国バンガード

ずらずらっと書き並べると、

  • VSS バンガード®・FTSE・オールワールド(除く米国)スモールキャップETF 0.13% → 0.12%
  • VEU バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)ETF 0.11%  → 0.09%
  • VWO バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF 0.14% → 0.12%
  • VGK バンガード・FTSE・ヨーロッパETF 0.10%  → 0.09%
  • VPL バンガード・FTSE・パシフィックETF 0.10% → 0.09%
  • VXUS バンガード・トータル・インターナショナル・ストック(除く米国)ETF 0.11% → 0.09%
  • VT バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 0.10% → 0.09%
  • VYM バンガード・米国高配当株式ETF 0.08% → 0.06%
  • VWOB バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETF 0.32% → 0.30%
  • BNDX バンガード・トータル・インターナショナル債券ETF(米ドルヘッジあり) 0.11% → 0.09%
  • VWINX バンガード・ウェルズリー・インカム・ファンド 0.22% → 0.23%

日本ではもう買えないウェルズリーインカムファンドを除けば、だいたい、0.01%〜0.02%くらい下がっています。こういった地道な努力をする米国バンガードはすばらしく、天国のボーグルさんもETFはキライだったとは言え、これはこれで喜んでいらっしゃるのではないでしょうか。

0.01%の向こう岸

一方で、下がると言っても、たかだか0.01%と考える方もいらっしゃるかもしれません。たしかに、国内ファンドの場合ですけど、信託報酬率が相当低い水準に達してしまった今となっては、信託報酬以外の「その他コスト」の影響度が大きいとも言え、コストを見るポイントが変わってきているところもあります。

でも、0.01%に価値がないのかというとそうではありません。

たとえば、日本では大人気のVTは、0.10% が0.09%に下がっています。これは、経費率が0.01 %下がったというのではなく、「従来比10%に値下がりした」と見てあげたい。信託報酬率が0.5%のファンドが、0.01%下がっても従来比2%ですから、同じ0.01%でも、努力の度合いが違います。

やっぱり、米国バンガードはすごいのでありました。

余談

というわけで、米国のバンガード社はすばらしいのですが、問題は、日本のバンガード。

日本のインデックスファンドもすっかり安くなりました。日本ではETFとファンドの信託報酬率が、勢い余って逆転するケースも出てきています。(先進国株式インデックスファンドなど) 更には、分配を出す米国のETFやミューチュアルファンドより、分配金を出さない国内インデックスファンドの方が、税の繰り延べ効果分、強いと思える部分もあります。

かくして、指数の種類こそ米国には遠く及びませんが、日本のインデックスファンドのコスト水準は知らない間に世界トップレベルになっていたのでありました。

私も、何を買うと良いか聞かれると(言わざるを得ない状況になると)、日本の超ローコストインデックスファンドをオススメしています。どうしても、バンガードを買いたいという場合は、運用資産がある程度大きい人に限り、海外ETFにしてはどうかという話にしてます。

でも、元祖インデックスファンドベンダー、ローコストのアクティブファンドもあるバンガードさんは、やっぱりすごい。あらためて、直接販売に踏み切って欲しいなあと思う今日この頃、というか、「ずっと」なのでした。

Nwalkerz

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コメント

手数料が下がるのはうれしいのですが、この流れの行き着く先はどうなるんでしょうか?手数料0?
過剰競争にならないか危惧しています。
ファンドが解散、運用会社の統廃合、信託手数料ではないところで水増しした手数料をとる
とかいうことがやがて起きたりするんでしょうかねぇ?

投稿: | 2019年3月24日 (日) 00時18分

>?様
コメントありがとうございます。
>手数料0?
海の向こうでは運用益(貸株など)を原資にしたコストゼロのETFなんて話も議論されていると聞いたことがあります。
>運用会社の統廃合
1指数2〜3ファンドくらいで良いと思うんですよね。eMAXIS Slimとi-SMTの大差などを見ても、優勝劣敗が進んでいくのかもしれませんね。

投稿: NightWalker | 2019年3月24日 (日) 00時39分

バフェットさんも今年の株主宛の手紙で高額手数料の怖さについて書かれているようです。米国を網羅した信託報酬の安い投資信託が今のところ最強なんじゃないかなと思います。人生は有限なので投資に費やす時間は最小限に生きる楽しみは無限大にしたいです。

投稿: うえぞん | 2019年3月24日 (日) 19時48分

>うえぞん 様
コメントありがとうございます。
手数料の重要性については、投資スタイルが異なっていても共通の真理ですね。

投稿: NightWalker | 2019年3月24日 (日) 23時42分

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