米国つみたて投資
3年くらい前にGCIアセット・マネジメント主催の「第1回投資ブロガーの会」でお会いした、同社エグゼクティブ・マネジャーの太田さんが本を出版され、ご献本いただきましたのでご紹介します。
- ご参考エントリー:GCIアセット・マネジメント「第1回投資ブロガーの会」
米国株つみたて投資のススメ
本書は「米国株S&P500かダウ平均をコツコツ積み立てると良いですよ」という本です。太田さんは、ヘッジファンドを得意とするGCIアセット・マネジメント社の方なのですが、本書は、極めてオーソドックスな投資スタイルの内容になっています。
章立ては以下のようになっています。
第1章 なぜ資産運用が必要なのか?
第2章 なぜ米国なのか?
第3章 こうやって積み立てよう
第4章 「米国つみたて投資」8つの鉄則
米国つみたて鉄則1 「再投資型」を選ぶ
米国つみたて鉄則2 基準価額をあえてチェックしない
米国つみたて鉄則3 コストが安いネット証券を使う
米国つみたて鉄則4 非課税制度(iDeCoとNISA)をフル活用する
米国つみたて鉄則5 手数料が安いものを選ぶ
第5章 買うべき投資信託はこの4本
第6章 iDeCoとNISAの活用法
この目次を見て思ったのは、10年くらい前は、まだ、混沌としたところもあった「サラリーマンの投資信託積立による資産形成」の基本がほぼ完成系に達したんだなあと言うことです。
完成しつつある、いまどきのサラリーマン資産形成方法
資産形成の基本フォーマットがここにあります。当ブログをお読みの方であれば、章立てを見ただけで、その場で語れる人もいらっしゃるのでは?
逆に言えば、このくらいの知識は、最低限身に付けておいた方が良いというリストともいえます。米国株だけではなく、応用も利きます。たとえば、「米国」→「全世界株式」と置き換えれば、私が推奨しているような「世界市場ポートフォリオ」のつみたて投資に変身します。
著者の太田さんは、長年、金融業界に身を置く、言わば、プロ中のプロ。そんな、太田さんも、あとがきで、このように書かれています。
(時代がどう変わろうと)お金を貯めるためには、「お金を貯める仕組み」を普通の生活に取り入れなければなりません。仕組みはとても簡単で、「給料の一部を強制的につみたてる」ことです。
(中略)
筆者もこの方法でつみたてに取り組んでいます。何年積み立てるかという具体的な年数は決めてませんが、そのお金は「無かったもの」として忘れることとし、年金がもらえるような歳になったところで思い出すことといたします。
たどり着くのは、ここだったのです。
「いまどきの」そして、普遍的な「サラリーマン資産形成方法」のエッセンスが、この一文に凝縮されているように感じられた、そんな一冊でした。
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