50代から老後資金を確保する
50歳にして資産形成を思い立つ。私が思うには二つのパターンがあります。
パターンその1 そもそも貯金があんまりない
この場合、もっとも必要なのは、投資でお金を増やすことではありません。いろいろご事情はあろうかと思いますが、普通に貯金力とその前提である稼ぎ力を見直すことではないでしょうか。
その上で余裕を感じたら、投資をするという選択肢が登場します。
記事中のFPさんの期待リターンをほのめかすような助言の数々が、悪い方向に作用する危険性を否めません。たかだか15年で長期投資のリターンに期待してはいけないのです。
パターンその2 貯金はあるがリスク資産を持っていない。
こういう方には蓄財力があるわけで、おそらく、現時点で投資余力があります。
まずは、自分のリスク許容度なのですが、最初は、「お金を増やす」という視点ではなく、「お金をインフレから守る」 という視点をオススメしたい。下記、ご参考エントリーの私の考察では、株式資産が全資産の1〜2割くらいのレベルです。
- ご参考エントリー:インフレとリスク資産比率
いずれの場合も、いえ、50歳からじゃなくても、「足りないお金を投資でなんとかする」という思考パターンには陥らないようにしたいところです。
お金を増やすことではなく智恵を増やすことが大切
とは言え、実際に投資を始めることで、高齢者になって思考力が衰える前に資産運用の基本を理解しておくことは、すごく重要だと思います。これは、50歳からの15年でも遅くありません。
大切なのは、お金を増やすことではなく、資産運用の過程で元気なシニア時代を過ごす智恵を増やすことではないでしょうか。「もしも増えたら楽しく使おう」「そのときのために人間力を増やしとこう」。それこそが投資できる人の余裕の源泉と私は考えています。
それにしても、ご紹介した記事タイトルの前提が普通に「定年までの”15年”」というのに時代を感じてしまいました。アーリーリタイアした私には、わずかな胸の痛みを感じなくもありませんが、もう、65歳定年は、既定路線なのでした。
コメント
いつも楽しく読ませて頂き参考にしています。
勉強をして投資を始めて2年が過ぎようとしています。なんとなく本に書いていることや言われていることが分かるようになりましたが、やはりオクが深いですね。強い心とリバランスが大切だといつも思います。
少しやってみたいことがあり、コメントをして頂きたくココに書きました。すいません。。。
(1) 少し時間がある?リバランス以外何もしないので・・・利益が-2000円になったら毎日買い,+2000円になったら毎月買いにしてみようかと思っています。たぶん長い目で見たら意味がないのでしょうがちょっと実験。
(2) オリンピックが終わると不景気になると思い、その前に、次のチャンスを生かすために、自分の感覚に合わない楽天VTを現金化しようと思っています。やっぱりオリンピック後は不景気になると思いますか。またどのようなことを心掛けておけばいいですか。
(3) 妻は、NightWalkerの奥様と同じセゾンさん。ほったらかしで何もしないことに個人的にスゴイなと思っています(笑)
聞くことばかりで、いつもすいません。
お時間があるときに教えて頂ければ幸いです。
投稿: ぱる | 2019年3月16日 (土) 20時10分
>ぱる様
コメントありがとうございます。
(1)長い目で見たら意味がないのでは?
ないと思います。リバランスのやり方として積立て額を変更するというのはあります。ただ、リバランスは、資産の比率がである程度大きくずれたときに実施する方が良いとされています。
(2)オリンピック後は不景気になると思いますか
私の投資方法は、不景気や経済情勢は予測できないことを大前提としているのはご存じの通りです。心がけていることは、取るリスクを腹八分目にしておくこと。1年〜数年に一度リバランスして、リスクを一定に保つことです。
以上です。
投稿: NightWalker | 2019年3月17日 (日) 00時25分