あるリスクに対するには別のリスクを取るしかないという話
最近、実質賃金という言葉が良く登場します。実質賃金、上がってないじゃないか、みたいな。
ステルス性のあるリスクが一番怖い
日本社会はいくつかのリスクを抱えています。
- 少子高齢化
- 賃金格差
- 年金の値下げ(マクロ経済スライド)
- インフレあるいはデフレ
などなど。
この中でも、インフレというのが一番やっかいです。ステルス性があるんですよね。最近話題に上っている実質賃金もそうです。給与明細が増えていて、安心してたら、実は、価値が下がっていたという。日銀だって、2%のインフレ目標が達成できていないと言っているだけで、インフレになっていないなんて言ってないのです。まさに真綿でなんとか状態。
あるリスクに対するには別のリスクを取るしかない
これらの不安を解決する最重要ファクターがお金なわけですけど、対策は、ふたつあります。
(1)生産性の高い(=報酬の高い)仕事をする。
(2)お金を物価以上に増やす。
で、両者に共通すると思っているのは、結局リスクです。成功するかもしれないが失敗するかもしれない。でも、リスクを取らずにお金を得られるはずもない。あるリスクに対するには別のリスクを取るしかないのです。
でも、私としてはそれほど不安視していません。世の中には、いっぱいリスクが満ち溢れているのだなと気付くと、資産形成の手段のひとつとしてインデックス投資をするのくらい、ちっぽけなことに思えてくるのは私だけでしょうか。
働けど 働けどなお 我が暮らし ラクにならざり・・・でも、ここで、じっと手を見ている場合ではないのです。庶民と言えど、腹をくくって適切なリスクを取る。できれば、若いうちにリスクを取り始め、リスク耐性を付けることもこれからは普通になっていくのではないでしょうか。国の政策を嘆く人は多いです。しかし、嘆いたり批評したりする人が、代表して改革してくれるというわけではありません。
私は、自助努力派です。
余談
何かを得るためにリスクを取ることは必要ですが、何も得られそうもないリスクもあります。これは取らないで済むなら取りたくないところです。
そのひとつが、為替。
分配が多いという理由で外債クラスを買う高齢者もまだ多いような気がする今日この頃。「円安と円高はフィフティフィフティ」「中長期的な円高シナリオもあるんじゃないのかな」「せめて、為替ヘッジ付きにしといた方が良くないかな」とも思ったりもしてます。
コメント
為替リスクは、「$購入時期」+「$インカムゲイン」で調整
オークは為替ヘッジ不要論者です。「安い時に買う」を実践すれば、為替リスクを恐れる事は無いが持論です。2009年10月に前職を早期優遇で退職金を得ました。その資金を以前から取引のあった、マネックス証券の米国ETFを用いて運用を始めました。
ドル購入の歴史
①2009年10月~2014年8月まで (100円以下)
②2016年6月~2016年10月まで (100~105円)
③2018年3月~現在 (107~110円)
ドル投資を始めた頃はリーマンショック後の円高、デフレ、の嵐が吹き荒れていた頃で円資産(現金・預金・国債)持つ事が重要視され、外債不要論が資産運用ブログ界を賑わせておりました。購入したドルは「VTI」「VWO」「VGK」集中投資してドル資産を増やしました。2016年末にそれらを手じまいして「BND」1本に切り替えました。
現在の$購入平均レートは86.65円です。ETFから得たインカムゲインを加えて、$平均レートを出すと77.71円になります。ビッグマック指数で見ると東京390円NYC5.58$は69.89円になります。70円までの円高は覚悟しなければなりません。この先そこまでの円高になる確率は低いとみています。その理由は日本の将来をネガティブに見ているからです。
①人口減少社会は避けられない状況
②財政規律の崩壊と異常な金融政策
③社会のモラル低下(行政機関の不正・企業倫理の棄損)等
数え上げればきりがありません。「有事の円買い」が今も言われていますが、そう長くは続かないと見ています。円資産は(年金・リート)で確保できているので、これからはレートを判断しながらドル購入し「BND」を増やしてドル資産増大を図ります。
投稿: オークX32 | 2019年2月10日 (日) 09時14分
>オークX32様
コメントありがとうございます。整理すると、
(1)「安い時に買う」を実践すれば、為替リスクを恐れる事は無い
(2)円高の時代に仕込んだのでご自身の外債資産については円高耐性がある。
(3)日本の将来はネガティブなので円高はないと予測している。
ということでしょうか。
投稿: NightWalker | 2019年2月10日 (日) 10時09分