もうひとつの年金のもらい方
先日、60代前半の知り合いのカフェの店主と話の流れで年金の話をしました。
知り合いのカフェの店主さんとの会話
「マスターって、もう年金世代ですよね。年金ってどうしてます。」
「もう、もらっているよ。」
聞いてみると
- 繰上げ繰下げの損益分岐点が平均寿命くらいにあって、そこからは損していくのは知っている。
- しかし、こういう商売をしていると収入が不安定かつ少ないので、安定的な年金収入は重要。
- 平均寿命以上、生きてしまった分は、別途蓄えてある。
というのです。
もうひとつの年金のもらい方
最近、「年金繰り下げ教」といいますか、「年金は繰り下げるべし」という論理で頭がいっぱいだった私としては、目からウロコ。不安定であるがゆえに安定した収入源の確保が切実。たしかにそうです。
年金繰り下げという選択は、繰り下げる時期まで、安定した収入源なり、相当するストックがある人には合理的な選択ではありますが、そうでない場合、必ずしもそうではないんですよね。
ちなみに件のマスターは、50歳くらいの時にサラリーマンが嫌になって、今の小さなお店を始めてかれこれ10年以上。早期退職の大先輩でもあります。私としても、他人事ではありません。
今の私のシナリオは、
- 年金受給を繰り下げる
- 年金受給開始までの生活費は現預金から取り崩す。
- 年金受給開始時に残った資産が余裕資金。カウチポテトポートフォリオで運用する。
と言う極めてセーフティな考え方ですが、投資家を、不安定な零細自営業者と考えたときは、この店主さんの考え方は、ひとつ参考になります。
たとえば、タイミングは次の大暴落。ここでおもむろに計画より前倒しで年金生活開始。繰上分少なくなった年金を補うため運用モードをこれまた前倒しでオンにして、定率取り崩し生活も開始。
・・・・むむむ、臆病者の私としては、やっぱりできそうもないかなあ(笑)。
コメント
「先延ばしせず、年金の有効活用を図る」
将来の事は誰も分からない。賦課方式の限界、GPIFがあるとは言え、安心は出来ないと感じています。これだけ統計がいい加減だと国も信用出来なくなります。
1現在の仕事は出来るだけ長く続けて収入を確保する。
2年金は先延ばしせず受給する。
3夫婦で楽しめる事にお金を使う。(旅行・グルメ・趣味)
4資産運用は継続し、減らさないように運用する。
現在66歳6か月、元気と言えども足腰をはじめ身体が軋み始めています。身体が動かなくなったら、お金があっても何も出来ません。今のうちに人生の後半を楽しみます。現在は余裕資金で毎月ドルを仕入れて、インカムゲインと合わせて、「BND」をコツコツ増やしています。
投稿: オークX32 | 2019年2月 9日 (土) 14時08分
>オークX32様
コメントありがとうございます。
オークさんの世代は、たぶん年金の心配は要らないですよ〜。お身体に気をつけてお過ごし下さいませ。
これは、オークさんより10歳若い年金受給開始の標準が65歳になって年金ギャップを抱えた世代以降でより切実となる悩みです。これに加えて、後の世代になればなるほど、実質年金の値下げであるマクロ経済スライドの影響が大きくなるため、目減りした分を受給開始の繰り下げで補わざるを得ないのです。
もうひとつ注意しておかなければいけないのは為替リスクです。
投稿: NightWalker | 2019年2月 9日 (土) 18時02分