生活化する資産形成と資産運用
菟道りんたろうさんから、拙著にご書評をいただきました。ありがとうございます。りんたろうさんのご書評は、かなりすごいです。ぜひ、お読みいただければと存じます↓
はじめに
「資産形成・運用を“生活化”した先達の貴重な証言」ということで、りんたろうさんの研究対象として認めて頂けた、そんな感じがするご書評に感動するとともに、大感激した次第です。
生活化する資産形成と資産運用
りんたろうさんの、おっしゃるとおり、資産形成と資産運用を“生活化”する。これこそが、私のしてきたことです。
収入—支出をプラスにできる人であれば、誰でも投資できる時代となりました。多かれ少なかれ誰もが長期投資をするべき時代が来てしまっている、とも言えます。
拙著は、紆余曲折はあるものの20年近く長期投資を続けてきた私が、「長期投資なんて、本当なの?」という疑問に対し、これまた、りんたろうさんのご指摘のように、ささやかな証言ができれば良いなと、思って書きました。
でなければ、金融の専門家でもない私が本を書く意味はありません。とは言え、黎明期に面白そうだからといってインデックス投資を始めるような、いくぶん”変わった”人間ですし、金融の専門家のみなさまには書きづらいユニークな視点をけっこうたくさん提供できたのではないかと自負しております。
生活者としての投資をする環境は整った
この10〜20年で、庶民の投資環境(インフラ)は、大きく改善されています。たとえば、
- インターネットの革新とネット証券の普及
- 投資信託の完成度が高くなり、インデックスファンドの信託報酬が10年前の10分の1。
- つみたてNISA、DCなど、税制面での後押し。
- 基本的なファイナンス理論が多くの人に知られるようになった。あるいは、ロボアドなどで、良し悪しは別として知らない間に使えるようになった。
などなど、まだまだ改善の余地はあるものの、私が投資を始めた頃に比べると、雲泥の差、隔世の感です。これらの変化は、少しずつ起きていったのですが、積み重なって大きなものとなりました。
生活者としての智恵
いまや、例えるなら、車のエンジンの仕組みを知らなくても車の運転はできる、その程度か、それ以下のレベルのスキルで長期投資ができる時代です。むしろ、重要なのは、実際に運転(運用)していて遭遇する現実的な悩みの方です。というわけで、拙著には、実経験をベースに、生活者として長期投資を続けるための具体的な智恵を全力で詰め込んでおります。
ただ、拙著を書くに当たって、多少は、車のエンジンの仕組みに相当する部分(現代ポートフォリオ理論)も知っておいた方が良いかもしれないと思い、というか、好きなので、つい、書いてしまいました。この点についてと思われますが、りんたろうさんからは、「たんに薄味にしただけではありません。かなり高度な内容もかみ砕いて解説していて、これはなかなか名人芸の世界」とご評価いただき、ひやひやしながら書いた筆者としては、救われる思いでした。ありがとうございました!
拙著へのご書評ありがとうございます!
たくさんのご書評をいただいております。本シリーズは、御礼方々、いただいたご書評からお題を頂戴して書き綴るシリーズです。ご書評は、こちらのエントリーにまとめておりますので、ぜひ、見てくださいね。
コメント
預貯金だけで資産が増える時代ならいいのですが、現在は実質的に目減りします。稼ぎ最大で収入を増やすか、経費最小で支出を減らすかで資産を増やせばいいのですが、どちらも限界があります。また、現金は金利がほぼ付かないので資産の積み上げも苦しいところがあります。
幸いインデックス投資は比較的簡単でコストが低いのでうちが始めた頃に比べたら資産運用のハードルは無いに等しい感じです。トレードやFXなどよさげな
手法もありますが、専門家でもない「一般人が」着実に資産を増やす手法としてインデックス投資が更に普及して欲しいものです。
投稿: くまさん | 2018年9月 1日 (土) 00時32分
>くまさん様
コメントありがとうございます。
私も、現在の低金利、資本主義の原理などを踏まえた最低ラインの金融商品の知識として、インデックスファンドの認知度が高まることを期待しています。
投稿: NightWalker | 2018年9月 1日 (土) 12時37分