楽天証券「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」
少し前に話題になった、「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」。ネット証券の各社さんも発表されているようですが、楽天証券さんが、3指標とも公表されていましたので、当エントリーでは、楽天証券さんを取り上げてみたいと思います。
以下、楽天証券さんのサイトから、図を引用させて頂きます。
運用損益別顧客比率
<投資信託>
「62.9%の方が運用損益でプラスとなっております。」とのことでした。
この統計では、残念ながら、投資期間との相関がわかりません。リーマンショックを乗り越え、じっとガマンのバイ・アンド・ホールド勢は、+30%以上の成績を収めていると信じます。
サイトには、ファンドラップ(楽ラップ)のデータもありましたが、投資期間が短く、単にこの2年くらいの株式クラスの成績みたいなものかなと思われたので、ここでご紹介するのはやめる事にしました。
投資信託預り残高上位20銘柄のコスト・リターン
例によって、気になるのは、コストが若干高めだがリターンが下の方に位置する一群です。
投資信託預り残高上位20銘柄のリスク・リターン
わかるのは、リスク(標準偏差)=15%近辺のファンドが多く、リターンが、けっこうばらついていることくらいかなあ。「リスク15%の商品を作ると、売れる」・・・ってことなのかもしれません(笑)。
まとめ
というわけで、個人的には、「まあ、こんなもんなんだろうな」と思う結果でした。どこの販売会社を選び、どの商品を選び、どの投資手法を選ぶかは、本来、投資家の自由であり、自己責任です。ネット証券の場合は、色がないというか、日本の投資家の自己責任の結果が、ある意味ニュートラルに映し出されているんじゃないかと推測します。
ですので、ここから、極端にリターンが小さい方に偏っているとか、逆にリターンが大きい方に偏っている金融機関の場合、何か商売のやり方に注意が必要ではないか、投資家の場合、投資のやり方に何か懸念事項があるのではないか、ということになるのかもしれません。
コメント
うちの投信は+32%でした。リーマンショック以前からやってましたが、絶対量(投信の時価総額)が少ないのでポートフォリオに対する影響は残念ながら大した事ありません。
図では楽天証券の思惑もあるかも知れないので多少は割引いて考えなきゃいけませんが、残高上位20銘柄でコストが2%超だとリターンはほぼ得られない事は分かりますね。
投稿: くまさん | 2018年8月29日 (水) 21時44分
>くまさん様
コメントありがとうございます。
コストが2%超のファンドがほとんどランクインしていなかったことが、さすがネット証券というところかもしれません。
投稿: NightWalker | 2018年8月30日 (木) 00時31分