資産運用の距離感の話
長期投資の旅は長い。長期投資を続けることは、それ自体がストレス源でもあります。その理由のひとつが、資産形成のために「今、使えるお金を使わない」ことです。
私自身を振り返って見ると?
私の場合なんですが、これまでのところ、すみません。
今、使えるお金を使ってきちゃいました(過去形)
もう、戻れません。特に、20〜30代ですかねー。
要約すると
- 20代〜30代は、貯蓄と持ち株会を主体に資産形成するも、結婚、住宅、その他生活費で使う。
- 40代〜ネット証券が誕生したおかげで株式投資による資産形成に着手するも、教育費、その他生活費で使う。
そして、そんな私にも突然、世間の逆風が吹き、早期退職することになったのでした。
「その他生活費」は、そのつまり、人生を楽しむ費用です。私は、ある種の強迫観念を持って節約するのは、できないひとです。
ところが、お金を使ってきた反動なのか、これまでのストック(住居やモロモロの遊び道具など)のおかげなのか、今の私の消費金額は大きく減りました。もともと海外旅行をがんがんするみたいな嗜好も持っていないし、介護や妻の仕事もあって家族で旅行するというようなこともあんまりできないんですよねー。ついでに言うなら、私の場合、家庭菜園、田舎暮らしにもまったく興味がないのです。でも、東京の郊外生活は、私にとっては、それだけで退屈しないことがいっぱいです。(ご参考エントリー:アーリーリタイアと郊外生活)
ほどほどに資産運用する
さて、先日のエントリーで、
長期投資収入にばかりフォーカスすると、疲れます。支出にばかりフォーカスすると、何のために働いているかわからなくなります。運用利率にばかりフォーカスすると、投資先に目移りします。
と書きましたが、あんまり、がんばりすぎると疲れちゃいます。がんばったつもりはなくても見えない疲労というのも累積していきます。資産運用には、ひとそれぞれ、適切な距離感があり、この距離感がリスク資産の取りうる比率とか、資産形成にまわすお金の額になっていきます。
- ガマンばかりすると、疲れちゃう。
- ガマンばかりすると、不満ばかり言うようになる。
- お金は、人生を楽しむためにあり、それは、常に今。
- でも、長期投資の始め時も続け時も、常に今。
- 目標金額が○○円だから、月々○○円 × 何十年じっとガマンして蓄財する
ではなく、
- 収入の1〜2割を蓄財して、多少は使っちゃいながらも、最後に残ったお金で生きていく。
みたいな考え方です。
先日、岡本和久さんが、「人によって老後に必要なお金は違う、何千万円もなくても大丈夫、あるお金で幸せ度を最大限に高める」というようなお話をされていたという話をありましたが(ご参考資料)、100%同意し、また、実感もしてしまう私なのでした。
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