« 7/2スタートの東証ETFマーケットメイク制度 | トップページ | 『楽天・バンガード・ファンド』シリーズのバランス・ファンドは、3商品の追加を発表 »

2018年7月 3日 (火)

繰上償還の“実態”から、長期保有できそうな投資信託についてあれこれ考える

モーニングスターさんです。これは、必読です。

長期にわたって運用される投資信託

モーニングスターさんは、以下のように指摘しています。

長期にわたって運用されるかを見極めることがますます重要

これは、まさしく、その通りなのですが、「長期にわたって運用されるかを見極めること」は、これまでの投資信託事情を鑑みるに、

 ほとんど無理

です。

拙著でも、この点は、つい、力を込めて書いています。

モーニングスターさんの調べによると、「2015年12月末時点で運用されていた5,047ファンド中、2018年5月末までに繰上償還したファンド」が309 本もあったのです。たった3年足らずのうちにですよ。これが、10年、20年、30年と続けば、加速度的に減って行くことが目に浮かびますが、どれが生き残るかを言い当てるのは難しそうです。

次善の策が必要

ですので、次善の策が必要となります。それは、たとえば、今ならこれです。

  • つみたてNISA対象ファンドにしておく

金融庁さんの『にらみ」が利いてますからね〜。お上に逆らう勇気のある運用会社がいたら見物です。

また、メジャーな指数のインデックスファンドにしておけば、最悪でも買い換えファンドの選定には困らないと思われます。

老婆心ながら心配なのが、同一指数なのに複数のインデックスファンドをつみたてNISAに登録している運用会社もあること。信託報酬の高いインデックスファンドは自然淘汰されるでしょうから「将来困るだろうな」と、まあ、老婆心ながら心配したりします。レームダック状態となっても償還されずに残るのかな。

自衛の策としては、インデックスファンドは、その会社の主力の安いのを選びましょう。

資産額は「今ではなく将来」

モーニングスターさんは、「資産額がせめて10億円以上のファンドにしといた方が良い」と助言されています。ただし、大事なのは、将来です。

今、10億円未満でも、将来、増えればいいですし、今、10億円を超えていても、将来、減っちゃうのなら残念なことになります。なので、モーニングスターさんが指摘されているように「(償還された)約8割のファンドが流出超過」という観点、直近の増減などの把握も重要です。

インデックスとアクティブ

モーニングスターさんは、上記の期間におけるインデックスとアクティブの償還率を比較しています。モーニングスターさんによると

繰上償還比率はインデックスファンドが3.7%と、アクティブファンドの6.5%をやや下回ったものの、大きな差は見られなかった

とありますが、「インデックスファンドの償還率は、アクティブファンドの半分程度ですんでいる」とも言えるかもしれません。

更に、

インデックスファンドは信託報酬の水準が注目されがちだが、長期で投資する上では、繰上償還を避けるために純資産額の水準にも注意するようにしたい

資産額の水準については、これまた、まさしく、その通りなのですが、インデックスファンドの場合、資産額と信託報酬率は密接な関係があると思われます。消費者の健全な選択能力が働けば(すでに働いていると思いますが)、計らずして、信託報酬率の安いインデックスファンドこそが資産額を維持でき、生き残るのではないでしょうか。

余談

投資信託の償還問題も金融庁さんのご指導でもない限り、治らない病気ですね。一連の「つみたてNISA祭り」で信託報酬が思い切り下がるのを目の当たりするに付けても、つくづく、それがわかりました。(民間主導の市場経済活性化こそが日本の経済再興に必要だと考えている私としては、そういうの、ホントは嫌なんですよ。)

普通の人が「うさんくさく」感じているのは、株式投資そのものではなく、泡のように生まれシャボン玉のように消えてゆく、そんな投資商品を開発し売っている人たちに対してなのではないか、ともあらためて思うのでした。どうせ作るなら、バンガードウェルズリーインカムファンドのような、骨太かつ低廉な商品を作って、売り続けて欲しいですね。

|
follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加
にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ にほんブログ村 投資ブログ 投資でセミリタイア生活へ

« 7/2スタートの東証ETFマーケットメイク制度 | トップページ | 『楽天・バンガード・ファンド』シリーズのバランス・ファンドは、3商品の追加を発表 »

コメント

アクティブファンドの繰り上げ償還率がたったの6.5%というのは意外でした。
もっとたくさんあるものだと思っていました。
思い込みは良くないですね。

たまたま景気の良い時期だったからでしょうか。それとも3年くらいなら案外生き残るものなのでしょうか。
アクティブファンドの選定は本当に難しいですね。

投稿: binboinvest | 2018年7月 3日 (火) 22時21分

>binboinvest 様
コメントありがとうございます。
年によってもばらつきがあるかもしれませんね。
アクティブファンドは難しいですが、償還に関しては、インデックスファンドも例外ではなく、販路ごとに次から次へと新規設定する会社が多いですからね。

投稿: NightWalker | 2018年7月 4日 (水) 00時42分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 7/2スタートの東証ETFマーケットメイク制度 | トップページ | 『楽天・バンガード・ファンド』シリーズのバランス・ファンドは、3商品の追加を発表 »

 
 
Copyright © 2005 - 2018 NightWalker's Investment Blog All Rights Reserved.