続けられる程度のいい加減さ
ybさんから、拙著にご書評をいただきました。ありがとうございます。
続けられる程度のいい加減さ
ybさんからは、
きっちりやる必要はない。 のんびり行こう。 続けられる程度のいい加減さがあるとよい。読んでいる間は時がとてもゆっくり流れているような不思議な感じ
という鋭い指摘がありました。うーん、鋭い。
これは、まさに、私の「長期投資観」です。
いくら、合理的な考えであっても、続けられなければ、一気に非合理的になってしまうのです。だったら、ほどほどに合理的、ときどき非合理的でいいじゃないかと。これは、プロの書き手には、少々書きづらい話でもあります。
昔(1971年)、鈴木ヒロミツさんが出ていたモービル石油のコマーシャルで使われていた「気楽に行こう」といううたがあります。このうたの感じこそが、私の長期投資のイメージなんです。
気楽に行こうよ おれたちは あせってみたって同じこと
のんびり行こうよ おれたちは なんとかなるぜ、世の中は
(歌詞は、コマーシャル・バージョン)
ybさんが、「人生を考えさせられる」とお感じになったのは、こういう私の人生観が、全編ににじみ出ていたからかもしれません。
余談
今回、本を書くに当たって、次の2つのことが念頭にありました。
- インデックス投資の基本的な理論を、庶民の目線できちんと書く。
- 必ずしも合理的ではないが、続けるために必要な現実路線を、庶民の目線でいっぱい書く。
最後にお断りしておくと、私自身はここで述べたような「合理的な投資法」を実践しているわけではない。ひとには、正しくないことをする自由もあるからだ。
と締めくくってます。ここで、「にやり」とする方もいらっしゃる一方で、「じゃあ、合理的じゃない投資って何っ?」「自由って何っ?」、とまあ、最後の最後で「そりゃないぜ、セニョール」状態に陥った方も多いと思います。
ybさんが指摘して下さった「続けられる程度のいい加減さ」は、実は、この「正しくないこと」に対する私のアンサーでもあったのでした。
拙著へのご書評ありがとうございます!
たくさんのご書評をいただいております。本シリーズは、御礼方々、いただいたご書評からお題を頂戴して書き綴るシリーズです。ご書評は、こちらのエントリーにまとめておりますので、ぜひ、見てくださいね。
コメント
橘玲さんの臆病者の~は衝撃的でした。あれから12年もたったのか‥。大きく変わったのはインデックスファンドのコストが劇的に下がったこと。橘さんにはもちろん、ブロガーの皆様にも本当に感謝して、今日もコツコツ積み立てます。
投稿: 湊 | 2018年6月26日 (火) 09時48分
>湊 様
コメントありがとうございます。
12年は、あっという間ですね〜。変わったこともあるけれど、変わらなかったこともちゃんとあったと、あらためて思います。
投稿: NightWalker | 2018年6月26日 (火) 16時11分