日本の夜明けはやってきたのか?
昔、こんなエントリーを書きました。もう、12年前のエントリーです。こんなこと考えてたんですねー。
日本の夜明けはやってきたのか?
私の率直な感想は、
知らない間に夜が明けてた。
です。
冒頭のエントリーでは、日本の投信における「夜明け」は、「バンガードの日本完全上陸」と言ってましたが、12年の時を経て訪れた現実は、バンガードは完全上陸(直販)しなかったが日本のインデックス投資環境が大進化した、でした。つみたてNISAが大きかった。官主導とは言え、やればできるじゃん、ニッポン。
その1 国内インデックスファンドの信託報酬率が画期的に安くなった
eMAXIS Slimのコストが、わかりやすいです。
先進国株式クラスの信託報酬は、0.1095%(税抜)です。冒頭のエントリーを書いたころは、中央三井外国株式インデックスファンドが、0.84%ぐらいで、安いよねー、だけど、バンガードはもっと安い!日本は遅れている!なんて思っていたわけですが、いまや日本のインデックスファンドもコストは世界レベル。(規模はこれから(^^;))
その2 日本のインデックスファンドは分配しないのが普通になっちゃった
これ、何気なくすごいことだと思うんですけど、今の日本のインデックスファンドは配当込み指数連動型が主流で、ほっとけば非課税で複利効果が得られます。
その3 100円から買える
これもすごいんですよね。minimum investment(最低投資額)が、100円。
まとめ
と言うわけで、知らない間に日本の投信環境は良くなり、夜明けは来ていました。もはや、バンガードの出る幕がないほどです。
そんなニッポンの最大の問題点は、
夜明けが来ていることに気付いてない人がたくさんいる
ということではないでしょうか。
確定拠出年金やNISAなどの非課税制度の進化も大きいです。とりわけ、つみたてNISAは、一歩抜きんでた制度で、「ここまで手取り足取りやらないと日本人は動かないのか」と言うレベルまで行ってます。
多少のリスクなくしてリターンも幸福もないのです。普通の人も資産形成のツールに株式投資を使う時代は、もう来ています。せめて、つみたてNISAは始めましょう。
余談
冒頭のエントリーでは、他にも、変わったこととと変わってないことが、あります。
- 変わったこと:「鞍馬天狗」はなくなり「ひふみ投信」になった。
- 変わらないこと:お布施ファンドは、いまだに残る。
ファンドの償還と高コストなファンドは永遠のテーマです。
コメント
さいきん投資を始めた人間ですが、近年の状況はありがたい限りです
夜明けに気付いていない人は多そうですね
というか、今まで夜だった事すら知らない人が大半でしょう
そこらへんは学校教育でどうにかして欲しいです
投資家が増えれば経済的にもプラスだと思うので
政府から見てもwin-winでしょうから、
これからに期待です
投稿: 髭三十 | 2018年4月27日 (金) 16時45分
>髭三十様
コメントありがとうございます。
現状の学校教育では難しいでしょうね。失礼かもしれませんが、学校の先生の洗脳を解き、不肖私が教えてあげたいくらいです(笑)。自分で気付くしかないんです。その代わり、ある程度以上の人たちが自分で気が付くようになると、日本のような村社会での伝搬は一気に進むと思います。
投稿: NightWalker | 2018年4月27日 (金) 19時25分
今20代前半くらいでこれから投資を始める人がうらやましいです。
とはいえ、やはり投資なんてやってはダメというリスクアレルギーが未だに多い。
預貯金だけが美徳という間接金融時代が長すぎて日本人の骨の髄まで染み込んでいるようですね。
数世代切り替えるくらい年が進まないと変わらないのかも。
投稿: 招き猫の右手 | 2018年4月28日 (土) 09時58分
>招き猫の右手様
コメントありがとうございます。
>数世代切り替えるくらい年が進まないと変わらない
私もそう思います。多くの人は、他人の失敗体験で溜飲を下げるのが好きで、他人の成功体験を見て焦りを感じないと実行できないのであります。でも。それからじゃ遅すぎるのが長期投資なんですよね。20年オーダーで時が過ぎ去っちゃうんですから。味噌汁で顔を洗って出直そうにも、その時間すらなくなっちゃうんです。
投稿: NightWalker | 2018年4月28日 (土) 11時14分
わたしも鞍馬天狗を保有してました。藤野氏だから購入したのに、運用者が変わってしまってショックでした。その後のひふみ投信の躍進ぶりを見るたびに、切なくなります。
投稿: ふたごパパ | 2018年5月 8日 (火) 20時24分
>ふたごパパ様
コメントありがとうございます。
私としては、長期投資家であれば、ファン心理的な心境で買うのではなく、合理的にファンドの継続性(たとえばファンドマネージャーが替わっても変わらない運用)を検討してファンドを選ぶべきという教訓のひとつです。
投稿: NightWalker | 2018年5月 9日 (水) 11時02分