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2018年4月13日 (金)

日興AMさんのETF投資懇談会 2018 その2 あなたの貸株が世の中の役に立っているという話

日興AMさんのETF投資懇談会。昨日の続きです。

ETFの貸株

懇談会の席上で、「ETFの貸株を利用して欲しい」という話が出ました。

理由は、次のようなものです。

  • マーケットメイクをするには、マーケットメイカー側にETFの在庫がいる。
  • なぜなら、投資家サイドが買おうとしたとき、マーケットメイカー側に玉が必要だから。
  • しかし、そのためには、たくさんのお金が必要。保有リスクもある。
  • なので、在庫を持たないで調達する方法も必要。
  • しかし、貸株を活用して調達しようにも、なかなか流通していないのが実状。

ということだそうです。ETFの調達がしやすくなると、マーケットメイクも活発化し流動性も高まるという因果関係。

マーケットメイカーのビジネスモデルはシュアだけど薄利

マーケットメイカーさんのビジネスモデルは、いわゆる薄利多売。数ベーシスの利益率で証券の卸問屋役をやる仕事だそうです。利益の源泉は、マーケットメイカーさんが持っている秘伝の理論値と取引の差分を丹念に拾っていくわけです。細かいメカニズムはさっぱりわかりませんが、コンピュータによる数ミリ秒?(もっとかも)の戦いです。そんなこともあって、マーケットメイカーに勤める方も、商売指向より、理論指向の方が多いそうです。(インデックス投資家みたい)

そういうビジネスモデルですから、ETFの調達コストも重要なんですね。(これまた、インデックス投資家みたい)

貸株って、いわゆる「売り」をするために調達しているのかなと思ったら、こういう、ある意味、健全な用途があったんです。ETFの貸株が増えることが、マーケットメイクに寄与するとは知りませんでした。

思わず、「へー」となってしまう貴重なお話でした。

貸株の問題点

しかし、みなさまよくご存じのように、貸株には、問題点があります。復習してみましょう。SBI証券さんのサイトから拾ってきた情報をできる限り短くまとめると、こうです。

  • 貸株は、無担保契約。証券会社が倒産したら、株券は返ってこない。
  • 貸出先に万一のことがあった場合、貸出先から確保している担保で株券を調達して返却する。しかし、返却が難しい場合には、株券ではなく、遅延損害金を貸株をしている人に払う。
  • 貸しちゃうと分別保管の対象ではなくなり、投資者保護基金で保護されない。
  • 配当相当分はもらえるけど、配当控除の対象とならない。
  • 株主優待、議決権、株主提案権等の権利はない。

短くないじゃん・・・・とまあ、貸しちゃうと、数々の株主の権利が失われ、証券会社が倒産するとパーになっちゃうという契約なのです。今の貸株金利は、多くの場合、0.1%ですから、少々、割に合わないかもしれませんね。細かく、貸している期間とそうではない期間を切り換えることで回避できるワザもあるようですが、バイアンドホルダーにはつらい。ということで、利用しづらい制度ではあります。

ただし、ホントにパーになっちゃったケースを、私は知りませんし、SBI証券や楽天証券ぐらいであれば、それなりの信用力があると思うので、心配しすぎもいけませんよね。利用されている方も多いと思います。その方には、ぜひ、

  私の貸株は、社会に貢献しているのだっ

ということを思い出していただけたら、いいなと思います。

貸株が、売買の流動性を高め、市場を強くし、証券会社も強くなり、投資家もうれしい。こんな好循環を生むというのは、今回の懇談会で得た大きな知見でした。

私も少しくらい貢献してみようかなあ。

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コメント

配当金相当額や貸株料は雑所得となるために損益通算の対象から外れること、はまあ良いとしても
配当額から税を控除した金額が配当金相当額として雑所得で支払われるために、額が大きくなってくるとこれにも税金がかかり、事実上の二重課税となってしまいます。
仮に配当利回りを2%と仮定すると、2%×(1-0.2)×0.2=0.32%が貸株したことによって発生する税金となり、貸株料が0.1%ではかえって損してしまうのではないでしょうか。

投稿: binboinvest | 2018年4月13日 (金) 06時58分

>binboinvest 様
コメントありがとうございます。
エントリーに書きましたが、0.1%の金利では「割に合わない」ケースも多々ありと思われます。社会貢献です(笑)。

投稿: NightWalker | 2018年4月13日 (金) 09時42分

この話は、以前、どこかで読んだ覚えがあります。日興さんのHPだったかな?
なるほどと思いましたが、0.1%だと正直割に合わないなー、とも思いました。

たしか、松井証券が実際に借りてもらった分だけに貸株料を払う代わりに自社の倒産リスクから貸株を保護する仕組みを作っていたと思います。

投稿: 活用世代の新人 | 2018年4月14日 (土) 15時09分

>活用世代の新人 様
コメントありがとうございます。
貸株は割に合いません。しかし、割に合うほど貸株金利が高い場合、別な意味で割に合わなくなるわけで。なので社会貢献、ある種のボランティアなんですよね。

投稿: NightWalker | 2018年4月14日 (土) 23時49分

NightWalkerさん、こんにちは。

勝手に貸株について補足することをお許しください。

証券会社によって異なりますが、貸株サービスには「株主優待優先」や「配当優先」といった仕組みがあります。これを利用すれば、権利確定日の前後数日間だけ貸株が自動的に解除され、また自動的に貸株設定されるので、配当額相当額で雑所得扱いになったり、株主優待が受けられなくなるようなことは防ぐことができます。

ただし、株主優待制度のある企業で長期保有者に対して優待内容がアップグレードする場合には注意が必要です。保有する株式をすべて貸株してしまうと、株主番号が変わってしまうため長期保有者として認められないケースがあります。

ちなみにNISA口座で購入した株式は貸株することができません(周知の事実かもしれませんが・・)。

投稿: 眠る投資家 | 2018年4月19日 (木) 22時32分

>眠る投資家 様
補足ありがとうございました!

投稿: NightWalker | 2018年4月23日 (月) 00時29分

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