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2018年3月29日 (木)

三菱UFJ国際投信 ブロガー・ミーティングに参加してきました。貴重な図を入手できました。

三菱UFJ国際投信さんでブロガー・ミーティングが開催され、私も参加して参りました。非常に勉強になる話があったので、ご紹介しておきます、

概要

1.プレゼンその1 三菱UFJ国際投信 代田秀雄取締役

  プレゼンその2 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン 小松原宰明CIO

2.対談 山崎元さん 小松原さん 代田さん

3.意見交換 Q&A

てな感じのプログラムです。投信ブロガーばかりなので、内容も濃かったです。

日本のバンガードになりたい

「ファンド情報」2018.3.26号のコピーが配布され(編集長の岡田さん 記事を書かれた千葉さんも出席)、ここに「拡大するインデックス投信市場 年20%で成長、コスト競争から次の局面へ」という特集記事があるのですが、この記事の先頭バッターが三菱UFJ国際投信さん。

ここで、

  「我々は日本のバンガードになりたい」(代田さん)

と発言されています。

今後、日本のインデックスファンドは数社になるだろう、その中で勝ち残りたい、とおっしゃってくれています。

今回のブロガーミーティングでは、その決意をひしひしと感じました。

  • コストは限界まで下げる覚悟がある。(具体的には書けませんが、ここでいう限界とは、バンガードがチャレンジしているような技術課題のことです。)
  • 直販も年内をメドに考えている(少なくともSlimシリーズは、ここに並びます)

この辺の動きには、注目していきたいと思います。

私も、今回の話を聞いて、eMAXIS Slimにしようかな、と思ってしまいました。割りと影響を受けやすいです(笑)。

これは,私の想像ですが、今、現在は、eMaxis、つみたてんとうシリーズ、Slimに分かれていますが、そのうち、お客さんの方がSlimしか買わなくなるのではないでしょうかね。結果的に、Slimが残った、みたいな展開を予想しておきます。

お勉強コーナー

ミーティングでは、いろいろな話があったのですが、最新商品、eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)の話です。

イボットソンさんが、今回のプレゼンで、3地域均等の効率的フロンティアを書いてきてくださいました。ふとっ腹で、記事に引用して良いとのことでしたので、ご紹介します。↓(クリックすると大きくなります)

20180329

この図は、重要な示唆に富んでいます。図に赤で書いたのが私の気付きです。

懇親会で小松原さんと雑談し、私が身体で覚えた(笑)現代ポートフォリオ理論の実用的な使い方は、あってたんだなあ、と確認できました。参加してほんとに良かったです。

その1 混ぜるとだいたい同じ

この図を見て、どれにしようか、迷われた方もいらっしゃると思いますが、私の目にはこう映りました。

  • 「3地域均等」「世界株式(時価総額分散)」「日本含む先進国株式(時価総額分散)」はどれもだいたい同じ。

時価総額分散にこだわる人もいらっしゃるかもしれませんが、こだわらなくてもよいのではないでしょうか。もうひとつは、

  • 新興国が多めに入っているにもかかわらず、3地域均等は、分散効果でリスクが新興国単体より、ぐぐっと下がる。
分散力おそるべし。

  混ぜる(分散する)ことに意義がある

のです。

ポートフォリオのリスクとリターンを決める3条件、「期待リターン」「標準偏差」「相関係数」は常に変化します。期待リターンに至っては、どうせ予測不可能なのです。だいたい、近いゾーンにいる組合せで分散されていれば、いいのではないかと私は思います。

「3地域均等もけっこういいじゃん」という結論です。

それにしても、この図は使えます。

初心者の方に、「どう組み合わせればいいのですか?」って聞かれたら、この図を見せて、「混ざってればいいんじゃない?」「それより、コストと手間暇だよっ」と答えることにします。

その2 分散の目的は、本来、リスクの低減

図に、最小分散のポイントを示しておきました。最小分散というのは、現代ポートフォリオ理論のモデルで計算したときにリスクが最小となる組合せのことです。ここが、なんと、

 日本株式:先進国株式 = 40%:60%

でした。(新興国株式はなし)山崎元さんも大喜びの結果でした。

分散の目的は、リスクの低減にあります。私が思うには、普通の人は、最小分散を選ぶ方が無難ではないかと思うのです。

余談 日本なんてダメダメなのに、なんで組み込む必要があるのか?

さて、ここからは、余談です。

日本なんてダメダメなのに、なんで組み込む必要があるのか?という疑問をお持ちの方も多いと思います。その理由は私は二つあると考えているのですが、今回のミーティングでもそのような質問が出てきて、山崎さん、小松原さんの回答が非常に有意義でした。

以下は、私なりの整理です。ご参考まで。

(1)日本株と先進国株を組み合わせるとリスクが下がるから

 下がる理由は、「相関係数」にあります。図を見ると、リスクとリターンしか書いてありません。リスクが同じくらいなのに、日本を除く先進国の方がリターンが高い、先進国だけでいいじゃん、となるのですが、日本株と先進国株の相関は同じではないので、分散効果が出るのです。弓形カーブがポイントです。

ご参考エントリー:私は、日本株と外国株の比率をどうやって決めたか?

(2)日本株がダメダメなことは株価に織り込まれていて、益利回り(PERの逆数)から見れば、日本株にも期待リターンはちゃんとある。

 山崎元さんが、参加者の方の質問にお答えされてました。経済が成長しなくても株価は上がるのです。(異常にPERが高いときは別でしょうけれど)

 株価というのは、将来の利益(配当)を割引現在価値に置き換えたもので、ダメダメ予測も織り込まれているのですね。(あー、小難しい)

おまけ 市場ポートフォリオと最小分散

現代ポートフォリオ理論では、いろいろな資産を組み合わせたときに、それぞれのリスクでも、もっとも高いリターンの得られる組合せがあり、その線を有効フロンティア(上記の図の紫色の線)と呼んでいます。どの程度のリスクを取るかによって、組合せは変わって行きますが、効率的フロンティア上には特異点が二つあります。ひとつが「市場ポートフォリオ」、もうひとつが「最小分散」です。

「市場ポートフォリオ」というのが、いわゆる時価総額比の組合せです。これは、超過リターン/リスク(シャープレシオ)が最も大きくなる組合せです。計算上、一番効率よくリターンが得られる組合せです。

「最小分散」は単純で、計算上、リスクが一番小さくなる組合せのことです。

以上は、「計算上」の話です。どこかに「市場ポートフォリオ」と「最小分散」の組合せは存在しますが、将来の株価の動きに対する正しいパラメータというのはわからないので、計算では、たぶんこのあたりだろうというくらいしか言えないのです。なので、組合せについて、細かいことは気にしなくてもいいじゃないかというのは、この種の計算を何度もしてきた私の実感なのでした。

いやはや、つい、ブログ3本分くらいの情報量を書いてしまいました(笑)。

三菱UFJ国際投信さん、本当に貴重な機会をありがとうございました!

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コメント

「リターンを得るためにはリスクを取らなければいけない」が真だとしても、
「リスクをとるほどリターンが高くなる」とは限らないと考えると、
将来のリターンは予測がつかないことが前提になりますから、最小分散を選ぶのが最も合理的な判断と言えるかもしれませんね。
ただ債券まで含めた最小分散ですと、債券80%くらいが最適いうということになってしまいますからどこまで信用して良いものかは、よくわからないんですよね・・・
リスク資産だけのリターン/リスクの評価をしても仕方ないのかもしれません。

投稿: binboinvest | 2018年3月29日 (木) 19時50分

> binboinvest様
コメントありがとうございます。
>「リスクをとるほどリターンが高くなる」
それが、MPTの効率的フロンティアです。

将来のリターンの予測が付かないから、最小分散を選ぶというわけではなく、リスクがほとんど同じで、期待リターンの差も1〜2%程度差しかない先進国株式と日本株式に、ある程度の相関の低さがあれば、MPT上は、組み合わせる価値があると言う話です。

>リスク資産だけのリターン/リスクの評価
MPTは、次のように利用するものと認識しています。
(1)リスク資産のリターン/リスクの評価をする
(2)効率的フロンティアの任意の点(リスク資産のポートフォリオ)を選ぶ
   (一般的には市場ポートフォリオ)
(3)(2)と無リスク資産と組み合わせて、投資家が望むリスクを取る。(ここは単純比例計算)

債券クラスに違和感があるのは、現時点で期待リターンが低すぎることにあるのでは?(下手すると日本債券はマイナス)たとえば、一昔前の米国のように債券の期待リターンが4%で株式の期待リターンが6%だったら、仮に債券の割合が80%となっても、十分リーズナブルだと私は考えます。

投稿: NightWalker | 2018年3月29日 (木) 21時50分

余談の「日本なんてダメダメなのに、なんで組み込む必要があるのか?」を読んで何故かホッとしました。リスク低減に役立っているんですね。

薬品などは「混ぜるな危険!」ですが、資産は「混ぜよう色々!」って感じでしょうか(笑)

投稿: 眠る投資家 | 2018年4月 1日 (日) 16時22分

> 眠る投資家様
コメントありがとうございます。
日本株はダメダメなのに期待リターンが存在するからいいのですね。
日本株ダメダメ=外国株との相関が低くなる ゆえに、分散効果が出るという面白い関係にあります。


>「混ぜよう色々!」
クローゼットインデックスファンドにならない程度であれば(笑)。

投稿: NightWalker | 2018年4月 2日 (月) 01時04分

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