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2018年2月 7日 (水)

ファンド償還から個人を守る仕組みがあったらなあと言う話

日経さんです。ここに気になることがさらっと書かれています。

ファンド償還から個人を守る仕組みが必要

それは、こんな一文。

投信業界では「手数料競争が収益を圧迫しており、いずれ限界が来る」との声も出始めた。個人は手数料だけでなく、投信の存続性にも注意を払いたい。

感じるのは、これって、顧客本位じゃないよなあ、ということ。つみたてNISAという枠組みの中で、投信の存続性を個人投資家の方が気にしなければいけないというのは、少々、変です。

やはり、分別管理と同じような個人投資家保護の観点で、ファンド償還による損失から個人を守る仕組みが必要なんじゃないかと、個人的には思います。たとえば、せめて、つみたてNISAだけでも、償還時の売却益は非課税扱いにするとか。

まあ、つみたてNISA用のファンドを償還するなどという根性のある運用会社がホントに出てくるかどうかは、わかりません。

規模の大きな国産インデックスファンドは出てくるのか?

世界レベルの低信託報酬率を健全に持続するには、1兆円とか、10兆円とかそういう規模のインデックスファンドが必要だと思うんですよね。となると、たとえばMSCIコクサイ指数のマザーは、日本全体で2〜3本で十分じゃないのか、という気がします。携帯電話でも、2社のキャリア回線を多数のMVNOがシェアしてますよね。そんなイメージ。GPIFとマザーをみんなで共用できるような枠組みにでもなれば、いきなり、巨大マザーファンドの完成です。

  • 規模が大きくなった→投資者に低信託報酬で還元

が、本来あるべき姿と思うのですが、日本の場合、なんだか、

  • 金融当局に叱られた→安いファンドを作る→規模大きくするしかないなあ。

という流れです。

バンガードのボーグルさんは、かつて、安い投信を作るため、当局にお願いして、ファンドの受益者が会社のオーナーになるようなシステムを認めてもらったとお聞きします。日本とは全く逆なんです。

もしもインデックスのマザーが統廃合されていくとするなら、その過程で、個人投資家が被害(とばっちり)を受けるようなことがないような制度が出てくることを願っています。

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コメント

今となっては少々割高に思えるセゾン投信もそういう意味ではしっかりとした収益構造になっていて長期投資向きになっているのかもしれませんね。
コストが安いに越したことにありませんが。

投稿: | 2018年2月 7日 (水) 02時14分

?様
コメントありがとうございます。
>しっかりとした収益構造になっていて長期投資向き
実は、まだ、そこまで行ってません。
セゾン投信の営業利益が黒字に転換したのは、2014年度から。それまではずっと赤字。そして、会社スタートからの累計収益は、いまだ、赤字です。
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2017/10/2000-7b56.html

セゾンさんの現状の課題は、まずは、初期投資分を回収すること。その後の投資家への還元フェーズへ移行に向けたロードマップを示すことだと考えます。

投稿: NightWalker | 2018年2月 7日 (水) 11時19分

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