アーリーリタイア(セミリタイア)に向けた3つの視点
セミリタイア生活を始めて、3年目。アーリーリタイアに向けた視点をちょっと整理してみたいと思います。
アーリーリタイアをいざ、本気でしようと思って気付いたこと
アーリーリタイアをいざ、本気でしようと思ってから変わったのが、必要な最低限のお金に対する感覚です。
- 昔の考え「必要な蓄えは死ぬまでに必要なお金」→長生きリスクを考えるといくらかかるかわからない(必要なお金は無期限)
- 今の考え「必要な蓄えは年金受給開始までに必要なお金」→長生きリスクは年金で考え切る。(必要なお金は有期限)
「年金だけで死ぬまで生きる」と割り切ることで、アーリーリタイアに必要なストックが、無期限から有期限なものに変わったんですよね。必要な金額がより現実的になったのです。(ご参考エントリー:アーリーリタイアと老後の生活費に関する感覚)
何度か書いていますが、日本の厚生年金は、けっこう偉大ということでもあります。(1)受給開始の繰下げ(2)夫婦合算(3)企業年金の活用などなどを積み上げれば、死ぬまで死なない程度の年金をもらうことは十分に可能です。特に受給開始の繰り下げは大きい。最大42%アップですから、国民年金だけだったとしても、夫婦で月13万円のところ、18.5万円になります。
アーリーリタイア(セミリタイア)に向けた3つの視点
これを踏まえて、私が、最近考えている「平凡なサラリーマンのためのアーリーリタイア(セミリタイア)に向けた大切な視点」を整理すると以下の3つになります。
- 厚生年金を(できれば企業年金も)きっちりもらえるように働く。
- リタイア後〜年金受給開始までの小さな収入源を作る。
- お金を使わない生活基盤を作る。
「小さな収入源」を作ることができれば、年金受給開始までに必要なお金のストックが小さくなり、アーリーリタイアも、現実に近付きます。ただ、だんだん人的資本力が低下していく年齢からの収入源ですから、それなりに難しいのは、いうまでもありません。
「お金を使わない生活基盤」の第1は、住居に関する費用、第2は、子育ての終了でしょうか。
ありがちなのが、少しでも早くリタイアしたいと考えて厚生年金を軽視したり、「小さな収入源」ではなく「大きな収入源」を求めたり、支出を見切れず(割り切れず)いくらお金があっても足りないように思えたりすることです。結果、アーリーリタイア(セミリタイア)の実現は遠のきます。
大事なのは、これらのバランスです。
私も、いざアーリーリタイアをすることになって、それに気が付きました。
また、この3つのことがらは、アーリーリタイアしようと考えている人だけではなく、普通のリタイアを考えている人にとっても、いつ何時、と言う話も含めて、頭に入れておいても損はないような気もします。っていうか、普通のことばっかりです。
そして、あとは、覚悟だけですが、そこは、私は、えいっと、飛び越えちゃいました。ここは、論理では伝授不可能です。
コメント
なるほどと膝を打ちました。
確かにこの世を去るまでの期間を過ごすための資金と考えると、下手をすると無限大のお金が必要ということになりかねませんね。
投稿: binboinvest | 2018年1月24日 (水) 07時49分
>binboinvest 様
コメントありがとうございます。
標準的な寿命で、かかる費用の総和を試算してみると、両者で大差はないにもかかわらず、「この世を去るまでの期間を過ごすための資金」と考えると、マージンを取りたくなるのが人間の行動です。その結果、歳を取ってから相続税対策をすることになるでは、ちょっとなんだかな、という気がしてます。
投稿: NightWalker | 2018年1月24日 (水) 13時40分
> リタイア後〜年金受給開始までの小さな収入源を作る。
リタイアしてなくて、いま働いても、これはとても重要な事だと思います。
収入を1箇所に頼っているというのは非常に危険なことだと考えています。
たとえ会社勤めで年収1000万円でも、会社が傾けば、あっという間に無収入です。
たとえ1万円でも副収入があれば、それを足掛かりに収入を増やすことが出来ます。
0と1の間には大きな隔たりがあります。
今の給料以外の収入は、投資による資産増加とヤフオクでの不用品販売しかありません。
投資は不安定ですし、ヤフオクで売るものも限りがあります。
今後は、何らかのサイドビジネスをやってみたいと考えています。
投稿: 見知らぬ男 | 2018年1月24日 (水) 18時51分
>見知らぬ男様
コメントありがとうございます。
サラリーマンの場合は、副業禁止規定がある会社もあるので注意が必要ですね。
私は、投資よりサイドビジネスの方が不安定だと考えます。多くの個人起業が必ずしも成功しないことからもわかります。起業とまでは行かなくても、むずかしさの本質は似ているのではないでしょうか。
橘玲さんによると仕事には「労働」「専門職(キャリア)」「天職」の3つがあるそうです。できれば、「天職」がいいですよね。
投稿: NightWalker | 2018年1月24日 (水) 20時55分