損をしないって、どういうこと?
株式投資をしない理由として、必ずと言っていいほど、上位に来るのが、「損をしたくないから」という項目です。
損をしないって、どういうこと?
私は投資をしてますが、やっぱり、投資において、損しないってことは大事だと思います。損しないって、どういうことなんでしょうね。
私が考える損する要因って、3つあります。
その1 リスク
私が思うには二つの要素があります。
- 市場の「値付け」の変動
- 保有株式自体の「価値」の変動
私の場合、市場の値付けの変動に対する対策は、長期の平均回帰(リターンが平均値に帰ってくる)にかけてます。バイアンドホールドして、やり過ごす作戦です。よく言われることですが、売らなければ、損失は発生しないわけで、平均回帰を信じて、じっと待つのです。
やっかいなのは、「価値」の変動。どんどん経営が悪化して長期低迷するような会社だったら、価値が下がる前に売ってしまうのが、いいんでしょうけど、私にはそれを見極めることができません。なので、ここは、分散投資にかけています。分散しておけば、全体としては、「価値」は少しずつ自己増殖するであろうという期待です。
「バイアンドホールド」と「分散」。これは、私のようなスタイルの投資においては、切っても切れないセット要件です。
その2 コスト
最近では、多くの人に問題として知られることになり、証券会社もそう簡単にだませなくなってきた話です。特に、つみたてNISAがにらみをきかせてくれたおかげで、インデックスファンドの保有コストが驚異的に減ったのは、みなさまご存じの通りです。
ちなみに、保有コストが最も安くなる方法は、個別株投資です。
しかし、私は、自身の銘柄選定能力に見切りを付けて、コストの安い投資信託を選ぶ作戦にしちゃっているんですね。
その3 機会損失
これは、投資をしていない人が、実は落ちているかもしれないトラップです。
経済の発展、つまり、株式会社の利益増大が株価上昇となって実を結ぶ一方で、物価の方は、インフレとして庶民に襲いかかったりします。株式投資をしていないと、インフレだけが、やってきちゃうかもしれないのです。かつてのハイパーインフレの時は、郵便局の定額預金が国民を守ってくれましたが、もう、そんな時代は来ないような気がします。
株価は、インフレに対して先行性があると言われています。日銀が、デフレ脱却宣言してから株を買っても手遅れ、という可能性は否定できません。
「損したくない」「損したくない」と思う気持ちが、損をさせ、「儲けたい」「儲けたい」と思う気持ちが、大損をさせる、という禅問答。投資は、してもしなくても注意が必要なんです。だったら、ほどよく投資した方が、少しはましなんじゃないかと、私は思うんです。
コメント
毎日楽しみに拝見しています。
一つ教えてください。
>株価は、インフレに対して先行性がある
これはなぜでしょうか。
調べてみたのですが、経済知識がぼつかず理解できませんでした…。
お時間のある時に、よろしくお願い致します。
投稿: ひろこ | 2017年12月14日 (木) 17時35分
ひろこ様
コメントありがとうございます。
私も経済学の専門家ではありませんので、よくわかってませんが、どこかで聞いた記憶で書いてます。景気先行性とごっちゃになったのかもしれません。ただ、株価がインフレ率を上回るということは過去の数字から言われていますよね。
投稿: NightWalker | 2017年12月14日 (木) 22時46分
実質と名目の違いを学校その他で教えてないというのが罪であり大きい気がしますね。
物価上昇して預金が全く増えなければ実質目減りで損してるでしょうに、、と。
また株価が上昇しているので買っていなければその上昇にあずかれないのでこれも機会損失ですね。
損したくないからこそ株式投資をするんだ、と言うんですが、なかなか分かってもらえませんね。
投稿: 招き猫の右手 | 2017年12月15日 (金) 13時41分
招き猫の右手 様
コメントありがとうございます。
やっぱり、インフレは、実感ということですかね。ハイパーインフレ論者は論外ですけど、人口減の日本はインフレになんてならないというデフレ教も心配です。
投稿: NightWalker | 2017年12月15日 (金) 14時59分