お金は寝かせて増やしなさい
本日発売。満を持して登場の一冊です。著者の水瀬さんにご献本いただきました。
「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」絶好の入門書
インデックス投資を始めようとして、まず最初に、水瀬さんのブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」に出会ったという人も多いでしょう。インデックス投資ブログのトップランナーとして足かけ13年。3,000以上に及ぶ記事の数々です。それら全部に目を通すことは、困難です。
水瀬さんが、どういう投資体験から、あるいは、どういう考え方から、多くの発言をされているか、時にとまどっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
本書は、そんなあなたが、
あー、なるほどー
といいたくなる本。そんなエッセンスが満載の一冊なのです。
何しろ、10年以上、水瀬さんのブログを読み、ご本人とお会いする機会が何十回もあった私ですら、そう感じたほどです。なんというか、山崎元さんとの共著では得ることのできなかったカタルシス。
つまり、本書は、インデックス投資入門者へのインビテーションであると同時に、ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」の入門書でもあるのです。「インデックス投資のことなんてよく知っているよー」という方でも、水瀬さんのブログの読者であれば、とても楽しめる内容になっています。
非常に読みやすい一冊
また、もう一つ付け加えておきたいのが、本書の読みやすさ。これは、単に文章がうまいということではありません。かなりの計算、つまり、ご苦労があったのだろうと感じました。構成も考え抜かれ、文章も、ものすごく練られた感じが、ひしひしと伝わってきます。
そんな思い入れのひとつと思われるのが「漫画」です。
出版前から水瀬さんがツイッター等でアナウンスしていたので「漫画」があるのは知っていたのですが、1コマとか4コマチックなものを想像していました。ところがふたを開けてみると入っていたのは、鐘崎裕太氏の筆による「ストーリー漫画」でした。全4話。絵は、リアル系。
本書には、「投資未経験者の方は、最初に、4話あるコミックを続けて読んで」とあります。私も、最初に全部読みましたよ〜。
余談
私が、水瀬さんに始めてお会いしたのは、10年前。サブプライムショック直前の夏の日のことでした。
水瀬さんから、お誘いを受けたのです。オフ会慣れしていない(今も慣れてませんが)当時の私は、ほんとに水瀬さんなのかな、と思い、水瀬さんのブログメールで返信して、ほんとに水瀬さんか確認した記憶があります。(当時、ツイッターなんてやってませんでした)
そんな出会いの後、本書でも触れられ、みなさまもご存じの通り、マーケットには数々の苦難、試練が訪れました。それらを乗り越え、本書が出版されたことを思うと、私も感慨深いものがあります。
本書のタイトルに「寝かせて増やす」とあります。
「果報は寝て待て」といいますが、実は、けっして簡単なことではありません。「寝て待つ」ことが、いかに難しいことなのか。そして、それが、どんな果実をもたらすのか。
今、あらためて、感じる年の瀬でした。
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