アーリーリタイアを相談されたら?
アーリーリタイアを相談されることが、ごくまれにですが、あります。やっぱり、そういう世代なのか、時代なのか。
アーリーリタイア(セミリタイア)は自分で決める
このとき、私は、自分がアーリーリタイアしているのを差しおいて、こう答えます。
「働いた方が良いと思うよ」
一般論として、そうである、ということもありますが、そもそも、アーリーリタイア(セミリタイア)とは、一般的な人生の解ではありません。
その一般的でないことを、人に相談するという時点で、その方は、その選択に不向きである可能性があるので、むやみに背中を押せないなあ、と感じてしまうからです。
その方が、なんらかの課題にぶつかったとき、後悔してしまわないだろうか? 大きなお世話かもしれませんが、心配になるんです。
たとえば、
- お金が足りない分、何かやって少しずつ稼げば良い、と考えていたが、うまくいかなかったとき
- リタイア後に計画していたことが、うまくいかなかったり、やる気がなくなったりしたとき
何か考え落としがないだろうか?ということで相談したところで、考え落としはあります。
アーリーリタイア(セミリタイア)は、仕事を辞めることではない
アーリーリタイア(セミリタイア)は、仕事を辞めることではありません。独立して、自分の意思で何かをすることです。
お金の話ではなく、意思の話。
アーリーリタイア(セミリタイア)すると言うことは、ひと言で言えば、自立です。当然、大きな自己責任が伴います。逃げ場はありません。思えば、私自身のサラリーマン時代、会社のせい、上司のせい、顧客のせい・・・・と逃げ道をいっぱい作って人生をやり過ごしてきましたが、そんなことはできません。
余談ですが、私が、無職と言わず、自由業と答えることにし始めたのも、そのことに気付いたせいです。
投資はリタイア生活のエクササイズ
先日、投資とは自立 というエントリーを書きました。投資は、アーリーリタイアしたい人にとって、自立のためのひとつのエクササイズでもあるのです。
50代以上の人が、「株式投資をした方が良いでしょうか?」という質問をするシーンがあります。
何度か書いてますが、これに対する私の返事は、「株式投資しない方が良いよ」です。アーリーリタイアに対する質問の答えとよく似ています。
50を超えた、いい大人が、株式投資をするかどうか迷って、人に相談している時点で、自立できていないと感じてしまうんです。こわくてオススメできません。
自立とは感謝でもある
世の中、私自身も含めて、おかしいことだらけです。しかし、いいこともたくさんあります。
実は、リタイア後、不満よりも感謝の気持ちが強くなっている自分に気が付きました。社会への感謝。家族への感謝。友人への感謝。
今の日本は、よくしたもので、困ったときに何らかの助けを得ることができます。「逃げ場はない」と書きましたが、それでも「逃げ場(解決策)はある」んです。それに気が付くことができるようになったんですね。
自立とは「心の持ちよう」なのです。
いろいろ、厳しめのことを書いてしまいましたが、
「自立する決断をして良かった」
そう、私自身は思っています。
コメント
私も最近相談を受けることが多くなりました。大手企業では、アラフィフのスリム化が喫緊の課題のようですね。
私自身は早期リタイアしてよかったと思っていますが、相談を受けた時には「まだ辞めないほうがいい」ということが多いですね。
投稿: 酔いどれ投資家 | 2017年5月18日 (木) 11時13分
酔いどれ投資家 様
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、アラフィフ受難の時代ですよね。
第1次が2000年頃に団塊世代がアラフィフになった頃。第2次の今は、バブル入社層がアラフィフと思ったら、続いて団塊Jr層がアラフィフに差し掛かってきたので、この悩み相談は続きそうです。
投稿: NightWalker | 2017年5月18日 (木) 13時54分