毎月分配型投信を考えてみる 2017
金融庁殿もお怒りの「毎月分配型投信」。ひさびさに書いてみます。
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毎月分配型は売れている?
投信資料館さんの、国内最大ファンド・ランキング(2017年2月)によりますと・・・
順位 | ファンド名 |
---|---|
1 | フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) |
2 | 新光 US-REITオープン《ゼウス》 |
3 | ラサール・グローバルREITファンド(毎月) |
4 | フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド |
5 | ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) |
6 | ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 |
7 | ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) |
8 | グローバル・ソブリン・オープン (毎月) |
9 | ワールド・リート・オープン(毎月) |
10 | アジア・オセアニア好配当成長株Op(毎月) |
あいかわらず、毎月分配型は、多いようです。
しかし、SBI証券の2017/4 (2017/4/3~2017/4/28)月間ランキング(販売額)を見てみると・・・・
順位 | ファンド名 |
---|---|
1 | レオス-ひふみプラス |
2 | ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド |
3 | ニッセイ-ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型) |
4 | ニッセイ-〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンド |
5 | 楽天-楽天日本株4.3倍ブル |
6 | SBI-グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型) |
7 | SBI-SBI 日本株3.7ベア |
8 | 大和住銀-日本株アルファ・カルテット(毎月分配型) |
9 | 大和住銀-J-Stock アクティブ・オープン |
10 | 三井住友TAM-世界経済インデックスファンド |
SBI証券さんの場合、毎月分配型は、ベスト10のうち、3本でした。減ってるんですかね?
金融庁殿が、今ごろになってお怒りになられなくても、コストに敏感なネット証券のユーザーさんなど、個人投資家の行動も変わってきているようにも見えます。
毎月分配の困ったところ
毎月分配の困ったところをさくっと復習すると、
- 一般的に保有コストが高い。
- 純資産が少しずつ削られる運命にある。(いわゆるタコ足配当)
- 分配時に利益が出ていると課税され、税の繰り延べ効果上、不利。
とまあ、複利効果を期待する長期の資産形成には、まったく向いていない商品です。
これに加えて、最近、気が付いたのは、
- 「毎月分配は悪いこと。したがって配当も悪いこと」みたいな刷り込みが人々の心に残ってしまったのではないか?
という懸念です。
私は、配当自体は、悪いことだとは考えていません。「投資してくれた御礼に、儲かったら配当で投資家にお返しする」という極めて健全かつ基本的な仕組みです。
配当課税、なんとかなんないのかな
改善して欲しいのは、配当課税のあり方。
配当控除のようなめんどくさい方法じゃなくて、もっと、すぱっと、わかりやすく簡単な非課税ゾーンを作って欲しいなあ。
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コメント
初めまして。れくいのです。
僕はインデックスファンドで積立もしてますが、毎月分配も購入しています。
課税対策はNISAでしています。
非課税のNISAが有期限なのは残念だと思います。積立NISAも出てきますがもっとシンプルな方が良いですよね。
投稿: れくいの | 2017年5月 5日 (金) 06時29分
れくいの様
コメントありがとうございます。
毎月分配型を利するような税制の継続は、金融庁殿の最近のご意向から考えても、望み薄と思ってます。リタイア資金(アーリーリタイア含む)を作るのが目的の資産形成世代は、そもそも毎月分配型投信の活用は、保有コストの観点からもオススメできませんし。
国内株式のみ(外国株やREITは×)になりますが、二重課税の調整制度である配当控除は、継続を期待できるかなあ、というところです。
投稿: NightWalker | 2017年5月 5日 (金) 10時45分