コストとリスクがどのように資産をむしばんでいくかを見る。
コストとリスクが資産形成に与える影響は大きいです。たまには、肝に銘じてみましょう。図にしたので、とてもわかりやすいです。
その1 コストが資産をむしばむの図
リターンがゼロの資産が、コストによってどれだけ目減りしていくかを見た図です。(図をクリックすると大きくなります)横軸は年数です。
コストが、年率0.2%、0.5%、1.0%、2.0% の場合を プロットしました。
むしばまれていますねー。
私としては、コスト年率0.5%くらいが、ガマンの限界です。
その2 リスクが資産をむしばむの図
期待リターンがゼロの仮想資産が、リスク 10%、20%、30%で変化し続けた場合のグラフ(図をクリックすると大きくなります)。これも横軸は年数です。
- -10%→+10%→-10%→+10%→・・・・
- -20%→+20%→-20%→+20%→・・・・
- -30%→+30%→-30%→+30%→・・・・
の3パターンをプロットしてみました。
これまた、むしばまれています。
「ボラティリティの子鬼」という言い方をしている本もありますが、リスク分の上下変動を繰り返すだけで原理的には資産は減っていくのです。
なぜ、現実のリスク資産の方は増えているかというと、その分に見合った期待リターンがあるからです。(上記の図は期待リターンゼロ)
リスクプレミアムと言われるものです。
ただ、バブル崩壊後の日本のように、長期にわたってリスクプレミアムが失われたかのような状態が続く場合もありますから、怖いですね。
さて、対策は?
このように、大変怖いコストとリスクですから、なんとしても、対策(軽減策)をしておかなければなりません。
(1)コスト対策
- コストの少しでも低い資産を買う。身もふたもありませんが、これです。ちなみに、個別株式は保有コストゼロです。
- 金融機関が売りたい商品はコスト高と心得る。
(2)リスク対策
- 分散投資をする。債券クラスをきちんと組み込む。
- リバランスをする。
- リスク許容度を経験で体得する。
当ブログでは、いつも書いていることです。これらは、ひとつも落とすことのできない投資の必須マター。
投資の極意は、やることは簡単だけど継続が難しいのでありました。肝に銘じたいですね。私も銘じました。
コメント
本日初めて拝見し、おもしろく内容を読ませていただきました。リスクのシミュレーションの方ですが、同じ変動幅でプラスマイナスを繰り返すと確かに漸減していきますが、実際にはある標準偏差での乱数をかけていくべきではないかと思います。試行回によっては、マイナスが続き総額がゼロになってしまうこともあると思いますが、十分に試行回数を増やせば、その平均は±ゼロをキープすることになる(元本維持)かと思います。いかがでしょうか。
投稿: つ | 2022年1月 3日 (月) 21時47分
>つ様
コメントありがとうございます。
>ある標準偏差での乱数をかけていく
うーん、私にはちょっと難しいなあ。ごめんなさい。
投稿: NightWalker | 2022年1月 4日 (火) 01時06分