世界の投資家の期待運用利回りは「現実離れ」
モーニングスターさんです。
シュローダー・グループ(英国・ロンドン)は、欧米、日本、オーストラリアのほか、ブラジル、インド、中国などを含む世界28カ国の個人投資家2万人を対象に「シュローダー・グローバル投資家意識調査2016年」を実施し、その内容を分析したリポートを発表した。リポートでは、「現在の経済および市場環境を考慮すると、求める投資収益に対し、投資資金の保有期間などにギャップがあり、投資家がかなり現実離れした期待を抱いている」と分析している。
シュローダーが、世界中でアンケートを採ってみたところ、投資家のみなさんは、
- 元本保証を重視している。
- しかし、運用利回りはたくさん欲しい。
- そして、長期保有は、あんまりお望みではない(とっとと利益を得たい)。
とお考えである。
と言う、極めて「案の定」な結果でした。
シュローダーさんのレポートによると
「世界的に高利回り志向が依然として根強いが、金利が5%以上だった時代とは投資環境は様変わりしている。現在の低金利環境下でも投資に対して過度な期待を抱いていることは、長期的な資産形成を考慮するうえで、投資家が意図しないリスクを抱える恐れがある」
とのことです。
低金利・低成長時代は、リターンもそんなに期待できません、というのがシュローダーさんのご助言です。
リターンは、長期金利+リスクプレミアム と考えられています。リスクプレミアムは、せいぜい2〜5%でしょうから、長期金利が限りなくゼロな今日この頃では、リターンもその程度というわけです。
この種の調査結果は、あまのじゃくに考えれば良いのです。
多くの人がそう考えているのなら、
- 元本保証にこだわらない。
- リターンもリスクもほどほどに
- 長期で運用すべし。
で良いのではないかと考えてみましょう・・・って、もはや、コツコツ投資家にとっては、あたりまえの考え方になってましたね。
この種のアンケートの結果もそのうち変わるかも知れません。期待して待っています。
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