奨学金の利率 2016
最近、叩かれることも多い奨学金制度ですが、ちょっとチェックしてみたら、もう、びっくりです。(日本学生支援機構:平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率)
まずは、グラフです。
下がる一方です。
27年度末(2016/3)貸与終了者で、利率固定方式の金利が、0.16%。28年度に入ってからは、なんと、0.10%。
今年に入ってからは、なんというか、
マイナス金利おそるべし。
できることなら、この金利で住宅ローンを借り換えたい。そんな数字です。
前エントリーでは、お金の平準化をするに当たって、借金をすべきではないと書きましたが、それは、金利の悪影響があるから。ここまで、金利が低いと、ツールとしての活用の価値が出てきますね。
借金無しで進学できる場合はいいでしょうが、ちょうど、お金がない時期に、進学時期が重なってしまったケースには、ありがたい超低金利。
奨学金制度でしか、なしえない領域に達しています。
問題は、
- 奨学金の金利は、貸与終了月の金利で決まるため、借用開始時点では、金利がわからない。
- 金利下降局面において、利率固定方式を選択すると、損をした気がする。
- 利率見直し方式を選択した場合は、将来の利率、上昇が心配。
等々、もやもやしたものが残ります。
最大の課題は、やはり、
奨学金制度は、あくまでも借金
と言う点です。
将来、日本を支える優秀な人材を育成するのが目的の制度ですので、より良い改善が求められますね。
ちなみに、私が、最近、思うのは、そもそも、大学が多すぎ、学費が高すぎる(なぜ、学費はデフレにならないんだ!)、ということ。
このことが、社会全体の高コスト構造を生み出している面は、いなめません。
働き方改革が「中間層の消滅(大幅減少)を示している」とするなら、大学に行っても行かなくても、大多数の人の生涯年収は、中の下に位置し、大学へ行かず、さっさと社会に出て長く働いた方がお得。と言うことになるのではないか。と言う気もしているのです。
つぶしのきかない総合教育よりも、専門的なスキルを習得した方が勝ち組になれる時代が到来するかもしれません。
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