退職金の運用方法を二つのケースで考えてみる
よく話題になる退職金の運用方法ですが、二つのケースで考えてみます。今回のポイントは、アラフォーアラフィフ世代での資産形成の活動の違いです。
前提
- 60歳で退職
- 退職時の金融資産が3,000万円
- 退職金が2,000万円
これらは、よくある数字から適当に決めました。なんの根拠もありません。
ケースその1 コツコツ投資派
Aさんは、コツコツ投資を続け、3,000万円のうち50%がリスク資産でした。
この場合、退職金をもらうと、総資産は、5,000万円。
リスク資産比率は、1,500万円/5,000万円 =30%。
年金支給までの生活費などを考えると、60代のリスク資産比率としては、まあ、普通あるいは若干高めかもしれません。よって、A さんは、退職金をすぐにリスク資産に投入する必要はなさそうです。
ケースその2 コツコツ貯金派
Bさんは、コツコツ貯金を続け、3,000万円のすべてが現金ないしは定期預金でした。
この場合も、退職金をもらうと、総資産は、5,000万円。
リスク資産比率は、0%。コツコツ投資派から見ると、60代のリスク資産比率として見ても低めです。
ですが、ちょっと待ってください。Bさんは堅実な方なのです。その方が、60歳を過ぎて急にリスクを取れるはずがありません。よって、Bさんの場合も、退職金をいきなりリスク資産に投入するのは危険です。
まとめると
- 通常のケースでは、退職金をリスク資産にすぐ投入する必要はなさそう。
- すぐ買うなら個人向け国債変動10年がオススメ。
- リタイヤ後にリスク資産運用をしたい場合は、リタイヤする前までにコツコツ投資すべし。
現役時代のコツコツ投資は、リタイヤ生活開始時から始まる資産運用第2ステージ、そのスタートアップ資金(リスク資産)を準備するのが目的なのですね。
仮にリタイヤした時点での運用成績がマイナスでも、まだまだ続きがあるのです。
リタイヤ後も続く、不透明 不確実かつ不都合な未来を乗り切るために、コツコツ投資でリスク資産を積み上げ、金融リテラシー(これも大事)を磨いておきましょう。
それでもリタイヤ後にさらなるチャレンジしてみたい
もちろん、どうしても自己責任の醍醐味を味わいたいというのであれば、お止めすることはできません。
- たとえ、ドブ川の中であっても、死ぬ時は前のめりで死にたい(by 星一徹)
この坂本龍馬のような覚悟があれば大丈夫です。
退職してもリタイヤしないで、一生働けばいいのです。これはこれで、すばらしい人生だと思います。
コメント
妹たちも退職の時期を迎え、退職金をもらうことになっています。
そこで、妹たちから「このお金どうしたら、いいのだろうか?」という相談を受けました。
私は、「個人向け国債を買うといいよ!」
とアドバイスしたばかりです。
↓大賛成です!
「•すぐ買うなら個人向け国債変動10年がオススメ。」
「•リタイヤ後にリスク資産運用をしたい場合は、リタイヤする前までにコツコツ投資すべし。」
私は50代からの投資となりましたが、遅くとも40代初めから投資をコツコツするのが、退職金、遺産運用に関しても大いに+だと思いました。20年の経験値は宝です。
投稿: 時計 | 2016年3月19日 (土) 07時37分
時計様
コメントありがとうございます。
>20年の経験値は宝です。
ホントそうですね。
リタイヤ後は、みんな資産運用業者に就職するようなものですから、実体験で勉強しておくべきなのです。
投稿: NightWalker | 2016年3月19日 (土) 11時09分