実質コストの話 2016
このブログを始めた頃にホットだった話題の一つに、実質コスト(見えないコスト)というのがありました。たとえば、当ブログで言えば、9年前のこんな記事。
投信ブロガー界隈では常識化してしまい、話題にすることもなくなっていましたが、当ブログをお読みの方には、インデックス投資を始めたばかりという方も多いということもあって、たまには棚卸ししてみることにしました。
投信のコスト(おさらい)
投資信託を保有していると持っているだけでかかってしまうコストがあります。今風にいえば「マイナス金利」みたいなものです。
保有コストには、販売資料に数字が明示されている「信託報酬」に加え、販売資料には明確にいくらとは書かれておらず実際に運用しないとわからない「売買手数料」「有価証券取引税」「保管費用」などがあります。
この信託報酬以外のコスト、冒頭のエントリーなどでもご紹介したように、びっくりするくらいかかっているファンドがある(あった)のです。
これでは、たまりません。
でも安心して下さい。冒頭のエントリーを書いた頃に比べ、世の中、進歩。楽に調べられるようになってます。
進歩1:運用報告書に答えがある。
たとえば、ニッセイ外国株式 インデックスファンドの運用報告書。こちらの2ページの表をご覧下さい。
なんと、トータルコストが、0.557%※と書いてあります。
その昔は、この率が書かれている運用報告書は見たことがありませんでした。金額しか書いてなく、自分で計算していたんですね。
※作成対象期間:2014年11月21日~2015年11月20日ですので、信託報酬値下げ前。来年はもっと安くなることが期待されます。
進歩2:モーニングスターのサイトでわかる。
今は、モーニングスターさんのサイトに答えが書いてあるんですね。
(1)当該ファンドを検索。
(2)コストのタブをクリック。
(3)信託報酬の「実際の経費率」を見る。
「名目」が販売資料に書かれている信託報酬。「実際の経費率」が「その他費用」を含むトータルコストです。「名目」のとなりの「実質」は、我々が求める全コストになっていません。
進歩3:投信ブロガーのまとめ記事を見る。
昨日、ムサコ会でご一緒した、kenzさんが、数多くのインデックスファンドの実質コストをまとめて下さってます!
ありがたや〜。
最後に
気になる投資信託のコストは、昔に比べると、簡単に調べられるようになっています。
見えないコストが見えるようになっていた
んですね。
このことが、三井住友アセットDCシリーズ、ニッセイさん、たわらシリーズ投信など、一連のコスト革命につながっているように思います。
というわけで、とてもわかりやすくなっているのですが、やはり、
基本は運用報告書にあり!
です。一回くらいは、自分が保有しているファンドの運用報告書を見てみてください。ひとつのファンドだけでもいいですから。
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