GPIF 平成27年度第2四半期運用状況
この件は、スルーしようと思ったのですが、私の年老いた母が心配するモノで(^^;)。ちょっとあれこれつらつら書いてみます。
(以下、気分を出すためにちびまる子ちゃんの声で読んでください)
母「テレビで言ってたけど、年金がいっぱい損したって」
母 「わたしの年金がどんどん減ってるのもこれが原因なのかねえ」
(これは違います。物価スライド特例分の調整)
・・・年寄り心配させてどうするーーー。てなわけで、これに対する私の回答はこれです。
私 「ほら、増えてるでしょ」
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「年金運用のプロのみなさんはがんばってくれてるんだよ。テレビは、年寄りを驚かせるのが仕事みたいなモノなんだから、心配しちゃダメ」
この手の話は、母には何度もしていて、そのたびに理解は振り出しに戻ってますし、まあ、そんなモノなので、腹を立てたり理詰めで説明してもしょうがないのです。
今の年金の運用状況とか、ましてやポートフォリオ理論とかを説明しても難しいので、上記のような話でほこさきを納めました。
さて、本当のニュースソースは、こちらです。
(画像↓をクリックして拡大してください)
ここの ー7.9兆円がメディアで踊ったわけですね。
ソースを、どこの数字をどう拾ってどう書くかによって見え方が変わります。
たとえば、
- 今四半期は、チャイナショックなどの影響もあって−5.59%の減収。ただし、ベンチマーク※は上回った。
- また、平成13年から累計で45兆5千億円の利益を上げており、トータルでは、135兆円を越える資産に成長。
- 直近の10−12月は、中国の政策期待感もあって、株価が盛り返している状況(蛇足か)。
・・・・と説明したらどうでしょう。(してある記事もあるのかな?)
※ベンチマークは、すかっと書かれてなかったので、シート2の各資産別の複合ベンチマークの値を元に目標ポートフォリオ比で加重平均したら、-5.87% でした。これ、トラッキングエラーを書いてないファンドの運用報告書みたいで、改善の余地があるように思います。
そもそも、こういうサマリーがないんですよね。GPIFの四半期報告。
あと、四半期はともかく、将来は大丈夫なの?という説明。
- 今後、株価が更に下がった場合も運用方針に従って株式の比率を保ち次の上昇局面に備えるなど、中長期的な視野に立った運用を続けて参ります。
これじゃ、どこかのファンドマネージャの常套句か(笑)。
今回の話で、あらためて気になるのは、年金運用は、去年の10月からリスクをぐんとあげていることです。国内債券50%の私のポートフォリオよりもリスクが高いと思われます(^^;))
- 国民にそのリスク許容度があるかどうかの検証はどうやってなされているのでしょうか?
これだけは、私もちょっと心配です。
損失が出たときだけメディアが「それ見たことかと」いう文脈で使うのもいただけませんが、運用サイドも、年金資産を預けている国民にもう少しわかりやすく説明しないといけないような気もします。
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