ほんとは老後に必要な生活費っていくらなの?という考察 2015
老後いくら必要か?という試算でよく使われるのが、こちらの
- 生命保険文化センター 平成25年度「生活保障に関する調査」(平成25年12月発行)
です。
このデータをもとに時折「老後はけっこうお金が要りますよー」「将来は不安ですよー」「ぜひ当証券会社で−」「ぜひうちの外貨建て個人年金保険をー」的な議論(後半は勧誘)がよく展開されております。
私自身、いろんな記事や金融商品の拡販資料などの二次データでばかり見ていましたが、たまには、元のデータのいくつかを自分で見てみましょう。
1.ゆとりある老後生活費(こちら)
よくメディアで使われているのが、このデータ。
平均 月35.4万円(年424.8万円)
これが手取りであることを考えると現役世代もうらやむけっこうな年収です。
2.老後の生活水準(こちら)
実に72%の方が「つつましい生活」をお考えのようです。私もその一人です。
3.老後の最低日常生活費(こちら)
平均 月22万円。(年264万円) 。ちなみに、私は、15〜20万円でなんとかできるようにしたい、と考えています。
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以上からどう思われたでしょうか?
多くのみなさんが「つつましい生活」を望まれています。
そこから思うに、老後に必要な資金とは、
- つつましい生活に必要な金額
であって、
- ゆとりある老後生活費ではない
のではないでしょうか?
そんな「つつましい生活に必要な金額」の調査は見当たりませんが、やはり月20〜25万円のゾーンなんですかね?
世帯としての公的年金の金額を把握することがまず第一です。
そして、結局、
- 足るを知る。
これです。私の自戒を込めた実感。
金融機関やメディアが、「ゆとりある老後生活費」なる調査を根拠に蓄財をススメてきたら、まずは距離を置いて考えてみることも必要です。
コメント
持ち家かどうかによっても老後生活への影響は大きいでしょうね。
そのため、一概にいくらとか難しそう。
投稿: 矢向 | 2015年11月 9日 (月) 10時04分
矢向様
コメントありがとうございます。
はい。おっしゃるように生きる条件はひとそれぞれですので、一概に語ることは難しいです。
それ以外にも、いろいろな観点があると思いますので、続編を考え中です(^^)
投稿: NightWalker | 2015年11月 9日 (月) 12時58分