VTの分配金の影響 2015/9
インデックス投資家の一番人気ファンドと言えば、
バンガード社のVTです。
米国のYahooサイトを見ると(こちら)、Close(終値)とAjust Close(調整後終値)という二つのPriceが書かれています。これってなんでしょう。
ちょっと比較してみましょう。
図で見てもはっきりわかるほどの大きな差があります。
さて、Close(終値)とAjust Close(調整後終値)ってなんでしょうか。
- Close :分配したあとの基準価額
- Ajust Close:分配をしなかった場合の基準価額
を示しています。
つまり、この差の分だけ、ざくっといって、ファンドは、配当を出しているんですね。(実際には4半期ごとに評価しないとずれますので概算イメージです)
ちょっと、概算してみます。直近の1年のデータ(2014/9/15 → 2015/9/14)で見てみると、Close とAjust Closeには以下のようなリターンの差があります。
リターン差 2.16%
この2.16%のうち、米国分でざくっと10%=0.216%/年は税金で持って行かれちゃうんですね。
単純に足し算すると、
0.17% + 0.216% =0.386%。
(しつこいようですが、4半期決算によって分配金は大きく変わるので必ずこれだけかかるという意味ではありません。)
Expence Ratio 0.17%( 2015/9現在)という脅威の ローコストを誇るVTも、税金には勝てません(^^;)。
税金の影響は大きいので、米国のモーニングスターのサイトには、Taxの欄が存在します。
また、多くの方がご存じのように、我々日本人が海外ETFを買う場合には、配当金に対し米国の税金10%+日本の税金20%(日本の分は、外国税額控除を確定申告の時にすれば、一部、還付)を支払っていますので、蛇足ですがご注意ください。
これだけローコストになってくると、分配金の税コストはそれなりのウェイトを占めてきます。
それゆえに、分配金を出さないファンドが長期投資家に人気があるのですね。
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