公的年金、実は4-6月期に国内株4068億円売り越していた
モーニングスターさんに非常に興味深い記事がありました。
なんと、上げ相場のまっただ中、年金は、日本株を売っていたという観測です。
日銀が17日に発表した15年4-6月期資金循環統計によると、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)など公的年金の国内株動向とされる「社会保障基金」は4068億円売り越していたことがわかった。長期国債(財融債含む)も9577億円売り越している。
あくまでも、モーニングスターさん他関係者の推定となると思われますが、2015年4-6月期に
- 公的年金は日本株、日本債券を売っていた。
- 一方、外国株外国債券は買っていた。
というのです。つまり
ポートフォリオ変更にともなう各資産の大規模なアロケーションは一段落し、株価が下がれば買い、上がれば売るというGPIF本来のスタイルに近い運用に移行しているとも言えそうだ。
とうとう、巡航状態に達したということになります。(GPIFの発表ではないので、あくまで推定)
今回の年金運用の動きは長期投資家として大いに参考にすべき内容を含んでいます。
- 資産のリスクを上げる場合にはどの程度の期間をかけるべきか?
リスクを上げたいケースには、
- これまで、ほとんど投資をしてこなかったが、意を決して投資を開始する場合
- これまでも投資をしてきたが、退職金などの大きな収入があって、リスクが急低下した場合
などが考えられ、けっこう良くあるシチュエーションと言えます。
モーニングスターさんの記事では、今ここ↓
GPIFの15年6月末時点における年金特別会計分を除いた運用資産額は141兆1209億円。資産別の構成割合は国内債券37.95%、国内株式23.39%、外国債券13.08%、外国株式22.32%、短期資産3.27%となっている。なお、GPIFの基本ポートフォリオは国内債券35%(±10%)、国内株式25%(±9%)、外国債券15%(±4%)、外国株式25%(±8%)。
すでに、目標レンジには、到達しています。ただ、どんぴしゃを狙っているんだとすると、もうちょっとと言うところ?
ここによると、GPIFがポートフォリオの変更をしたのは、平成26年10月です。私の勝手な想像が多分に含まれますが、リスクチェンジは、一気にやる勇気がないとしても、
- 半年から1年で変更する
っていうのがひとつの目安として浮かび上がります。まあ、さらに想像を加えるなら、
- 長くて2年
でしょうか。
それにしても、さすが、モーニングスターさん、短い記事の中に、しっかり数値的なポイントを押さえてありますね。
大変、参考になりました。
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