トマ・ピケティ 21世紀の資本について考えてみる。
トマ・ピケティさんの21世紀の資本というのが、今年の最初の頃、流行ってました。なかなかハードルが高そうなのですが、わかりやすそうな解説本も出てきましたね、と言うわけで、いまさらですがエントリー。
ピケティさんがおっしゃっているのは、
資本収益率 > 経済成長率
というものです。
これは、「みんなが、何となく、そうだよねー、と思っていたこと」ですね。
ピケティさんは、これを(過去データを分析して)理論的に説明したと言うことです。
資産は分散すると良いと「みんなが、何となく、そうだよねー、と思っていたこと」を現代ポートフォリオ理論で説明したマーコウィッツさんと似ているような感じもします。学問とは、仮説に基づき事実を分析して理論づけるものだとすれば、当然なのかもしれません。
これについては、水瀬さんが、秀逸なエントリーを書かれているので、ご紹介します。
同意見です。
この理論は、資本主義を否定するものではなく肯定するものであり、国際的に見ればその恩恵を受けまくっている側の日本や、インデックス投資家にとっての応援歌になるようにも感じます。
インデックス(株式)投資は、資本家から収益を取り返す手段とも言えますし、株式を持つことで自らが資本家になるとも言えるかもしれません。
課題は、やはり、この方程式が成立する条件であるリスクですね。いわゆるリスクプレミアム。
全体としては、
資本収益率 > 経済成長率
なんだけど、中には、
資本収益率 < 経済成長率
になっちゃうひとや国や期間も存在するはずです。
そういう意味で、投資におけるリスク制御(たとえばリバランス)とは、この方程式が本質的に内包する問題点、平たく言えば「儲けすぎるとバチが当たる」という点を回避する方法なのです。
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